地学 地球の内部構造 わかりやすく Earth's Interior Structure
地球内部を直接掘ることはできませんが、地震波の速度と経路の変化からCTのように構造を知ります。
深さに応じて地殻・マントル・外核(液体鉄)・内核(固体鉄)があり、モホ面・グーテンベルク面・レーマン面などの不連続面が境界です。
外核でS波が消える現象が、外核が液体である証拠です。
深さを変えると、各層と不連続面の位置が見えます。
地球内部をどう知るのか? 実際に掘れる深さは地殻の一部にとどまり、最も深いボーリングでも 12 km 前後なので、半径 6371 km の地球を貫けません。より下の境界は地震波が速くなったり遅くなったり途切れたりする位置で読み、その名がモホ面、グーテンベルク面、レーマン面です。P波は固体を通って折れ、S波は液体を越えられないので、外核で消える区間が液体判定の根拠になります。掘削 12 km とモホ面 35 km を並べると、直接届く深さが最初の境界にも届かないことがわかります。層の名前より先に波の種類と状態がかみ合うマスを選ぶのは、掘削孔だけではそのマスに届かないからです。
🌍 地震波で覗く地球内部
①地球内部を直接掘り下げることは不可能(最深ボーリング:~12 km)
②地震波が内部を通過する際·速度と経路が変化
③この変化を分析すると内部構造が分かる(CTスキャンに類似!)
地球断面の探索 マントルが全部液体だと考えると、外核が液体だという証拠と混ざって説明がずれます。マントルは固体に近く、長い時間尺度でだけ塑性変形し、地球の体積の約 80% を占めます。内核が鉄とニッケルでも固体でいられるのは圧力条件が違うからであり、組成が同じなら状態も同じだという意味ではありません。S波が通らない区間を液体の証拠として読むときも、その区間が 2891 km より下の外核の帯と合うかから対照し、P波の暗影帯 103°〜142° と S波の暗影帯 103° 以降を同じ液体の層に重ねて見る方が安全です。層ごとに状態と構成(地殻のケイ酸塩、外核・内核の鉄とニッケル)を先に分けます。
see gongsik.com
地球断面:地殻·マントル·外核·内核·不連続面 左には地殻、マントル、外核、内核が外側から重なった円で描かれ、破線の円はモホ面、グーテンベルク、レーマンの位置です。金色の線は表面から選んだ深さまで下り、先に点が打たれ、上の文は深さ n km とその層の名を一緒に書きます。深さスライダーは 0 km から 6371 km まで 100 km 刻みで、35 km を超えるとマントル、2891 km を超えると外核、5150 km を超えると内核に名が変わります。右の凡例は四層の色と三つの不連続面の名を固定して示します。円が回ったり点が軌跡を描いたりはせず、深さに合う層名だけが打ち直されます。
💡 主要な観察
①深さ0~35 km:地殻(薄い殻)
②35~2,891 km:マントル(地球体積の約80%)
③2,891~5,150 km:外核(液体鉄)/ 5,150~6,371 km:内核(固体鉄)
不連続面と物質状態 主要な不連続面
地震波速度急変境界
モホロビチッチ不連続面(モホ面)
地殻とマントルの境界·P波速度急増
深さ~35 km
グーテンベルク不連続面
マントルと外核の境界·S波消失 → 外核 = 液体
深さ~2,891 km
レーマン不連続面
外核と内核の境界·P波速度急増 → 内核 = 固体
深さ~5,150 km
S波の秘密
S波(横波)は液体を通過できない → 外核でS波消失 → 外核 = 液体
地球内部状態判別の核心根拠
地球内部の物質 層別特性
地球内部層別比較
層 深さ(km) 状態 主要構成 地殻 0~35 固体 珪酸塩鉱物(SiO₂) マントル 35~2,891 固体(流動性) カンラン石·輝石 外核 2,891~5,150 液体 鉄+ニッケル 内核 5,150~6,371 固体 鉄+ニッケル
地磁気の起源
外核(液体鉄)の対流運動 → 地磁気生成(地球発電機説)
内核固体+外核液体の組合せが磁場形成の核心
例題と過去問で確認 例題 1
S波が突然消えるグーテンベルク不連続面はどの2層の境界で、その下の層の状態について何を語るか?
1 グーテンベルク不連続面はマントルと外核の境界である。
2 S波(横波)は液体を通過できず、この境界で消えるため、外核は液体である。
▸ マントルと外核の境界 / 外核は液体
S波の消失が外核が液体である決定的証拠。外核の液体鉄の対流が地球磁場を作る。
例題 2
地震後、震央から角距離103°~142°にはP波がほとんど届かず、S波は103°以降の全範囲に届かない(影の領域)。S波の影の領域がより広い理由は?
1 P波は液体の外核で屈折し、103°~142°の範囲に届かない。
2 S波は液体の外核そのものを通過できず、103°以降の全範囲に届かないため影が広い。
▸ S波が液体の外核を全く通過できないため(103°以降すべて影)
影の領域の広さの違いが、外核が液体であるもう一つの証拠だ。
共通テスト類題
地球内部構造についての説明として正しいものは?
① モホ面はマントルと外核の境界である
② S波が外核を通過できないのは外核が液体だからである
③ 内核は液体である
④ マントルは地球の体積の約10%を占める
⑤ 地球磁場は固体内核の磁性によって生じる
▸ ② S波が外核を通過できないのは外核が液体だからである
1 S波は横波で液体を通過できず、グーテンベルク面の下の外核で消えるため、外核は液体である。
2 モホ面は地殻とマントルの境界で(①)、内核は固体で(③)、マントルは地球体積の約80%で(④)、磁場は液体外核の対流で生じる(⑤)。
総まとめ 地球内部構造の核心
地殻(35km)→ モホ面 → マントル(2891km)→ グーテンベルク面 → 外核(液体)→ レーマン面 → 内核(固体)
地震波(特にS波消失)で内部状態判別 — 外核が液体である証拠
🎯 試験ポイント
①モホ面:地殻/マントル境界(~35km)/ グーテンベルク面:マントル/外核(~2891km)
②S波が外核で消失 → 外核=液体の決定的証拠
③外核(液体鉄)の対流 → 地磁気生成
④マントル:固体だが長期的には流動 → マントル対流·プレート運動の駆動
⑤P波シャドウゾーン(103~142°)·S波シャドウゾーン(103°以上)→ 内部構造推定