seegongsik
高校1~高校2年生 (15-17歳)

化学基礎 同位体と平均原子量 わかりやすく

Isotopes & Atomic Mass

同じ元素の原子でも、重さがすべて同じとは限りません。 陽子の数が同じなので同じ元素なのに、中性子の数が違って質量数の異なる原子を同位体といい、自然界の元素はたいてい同位体が一定の割合で混ざっています。 だから周期表の原子量は原子一つの質量ではなく、各同位体の質量を存在する割合に応じて反映した加重平均です。 図では塩素の二つの同位体をてこの両端に載せ、支点を平均原子量に置いているので、存在比を変えると支点は多いほうへ移ります。

同じ元素なのに重さが違う

75 %
👀 てこで読む平均
①左のおもりが ³⁵Cl、右のおもりが ³⁷Cl で、おもりの高さがそれぞれの同位体の存在比
②支点はてこがつり合う位置、つまり質量数に存在比を掛けて足した加重平均に置かれる
③³⁵Cl が 75% なら支点は 35.5 に来て、二つの質量数の中央 36(点線)より 35 側に寄る
④存在比が 50% のときだけ、支点はちょうど 36 に来る

同位体と平均原子量

同位体
陽子の数は同じ、中性子の数は違う ⇒ 質量数が違う
電子の数と配置が同じなので化学的性質は同じで、質量とそれに伴う物理的性質だけが違う
平均原子量
平均原子量 = Σ(質量数 × 存在比)
存在比は合計 1 の小数で入れる。百分率なら 100 で割る

加重平均の感覚

⚖️ 多いほうに寄る
①平均原子量は、二つの質量数を足して 2 で割った単純な平均ではない
②原子の数が多い同位体ほど平均に大きく反映され、値がそちらへ引っ張られる
③周期表の塩素の原子量が 35.45 なのもこのためだ。実際には ³⁵Cl が約 75.8% で、各同位体の質量も整数ではなく 34.97 と 36.97 なので、35.5 とは少し違う
④平均原子量はどの原子一つの質量でもない。質量が 35.45 の塩素原子は一つもない

解いてみる

例題 1
³⁵Cl が 75%、³⁷Cl が 25% 存在するとき、塩素の平均原子量を求めよ。
1
百分率を小数に直し、それぞれの質量数に掛ける。
35 × 0.75 + 37 × 0.25
2
二つの積を足す。
= 26.25 + 9.25 = 35.5
▸ 35.5
75% を占める 35 側に引っ張られ、中央の 36 より小さい 35.5 になる。図で存在比を 75% にしたときの支点と同じ位置だ。
例題 2
ある元素の同位体が、質量数 10 のものが 20%、質量数 11 のものが 80% 存在するとき、この元素の平均原子量を求めよ。
1
存在比を小数に直し、加重平均の式を立てる。
10 × 0.2 + 11 × 0.8
2
二つの積を足す。
= 2 + 8.8 = 10.8
▸ 10.8
多いほうの 11 に近く、中央の 10.5 より大きい。この元素はホウ素(B)で、周期表の原子量も 10.81 だ。

まとめ

中心となる結果
平均原子量 = Σ(質量数 × 存在比)
同位体は中性子の数だけが違い、原子量は存在比で重みをつけた平均
2020 韓国修能 科学探究(化学Ⅰ) 類題
銅の同位体 ⁶³Cu が 70%、⁶⁵Cu が 30% 存在するとき、銅の平均原子量は。
①63
②63.6
③64
④64.4
⑤65
▸ ② 63.6
1
存在比を小数に直し、加重平均の式を立てる。
63 × 0.7 + 65 × 0.3
2
二つの積を足す。多いほうの 63 に近い値になるはずだ。
= 44.1 + 19.5 = 63.6
🎯 試験ポイント
①同位体は陽子の数が同じで、中性子の数(質量数)が違う
②電子配置が同じなので化学的性質も同じ
③平均原子量 = Σ(質量数 × 存在比)
④答えは存在比の大きい同位体の質量数の側にあるはず。反対側なら計算を見直す
⑤百分率は 100 で割って小数にしてから掛ける

最終更新

このページがお役に立ったなら支援する