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高校1~高校2年生 (15-17歳)

化学基礎 周期表と元素の性質 わかりやすく

Periodic Table & Properties

周期表は元素を原子番号の順に並べ、電子配置の似た元素が同じ縦の列に来るように折り返した表です。 同じ族の元素は価電子の数が同じで化学的性質が似ていて、同じ周期では右へ進むにつれて原子半径、イオン化エネルギー、電気陰性度が規則的に変わります。 三つの傾向はどれも、原子核がいちばん外側の電子をどれだけ強く引きつけるか、つまり有効核電荷と電子殻の数で説明できます。 図の小さな周期表は 1 ~ 20 番元素の実際の値を色の濃さで塗っているので、性質を切り替えると横と縦の傾向がいっしょに見えてきます。

周期表はなぜこの形なのか

💡 位置がそのまま電子配置
①同じ族(縦の列)は価電子の数が同じ。1 族はどれも ns¹ で、電子を一つ失いやすい反応性の高い金属だ
②同じ周期(横の行)は電子の入っている殻の数が同じ。第 3 周期の元素はどれも電子殻が三つある
③周期表の形は軌道が満たされる順序そのものだ。1 · 2 族は s 軌道、13 ~ 18 族は p 軌道が満たされる場所にあたる
④メンデレーエフは空欄を残して、まだ見つかっていない元素の性質を予言し、のちに発見されたガリウムとゲルマニウムがその予言によく合った

1 ~ 20 番元素の周期的な性質

原子半径
🔍 三つの傾向をくらべる
①原子半径は、同じ周期では右へ行くほど小さくなる。第 3 周期では Na の 186 pm が Cl の 99 pm の 2 倍近い
②同じ族では下へ行くほど大きくなる。電子殻が一つずつ増えるからだ
③イオン化エネルギーは半径と逆で、右へ行くほど大きく、下へ行くほど小さい。破線の枠はこの流れに逆らう例外だ
④電気陰性度は F(4.0)が最大で、18 族はほとんど結合をつくらないので値を決めない

三つの傾向の根もと:有効核電荷

原子半径
同じ周期 → 小さくなる | 同じ族 ↓ 大きくなる
同じ周期では有効核電荷が大きくなり、電子をより近くへ引きつける。同じ族では殻が増えて大きくなる
イオン化エネルギー
同じ周期 → 大きくなる | 同じ族 ↓ 小さくなる
気体状態の原子 1 mol から電子 1 mol を取り去るのに必要なエネルギー
電気陰性度
同じ周期 → 大きくなる | 同じ族 ↓ 小さくなる
共有結合で共有電子対を引きつける強さ。F が 4.0 で最大
💡 有効核電荷とは
①原子核の陽子の数が核電荷 Z
②内側の電子が原子核と外側の電子のあいだをさえぎり、核の引力を弱める。これを遮蔽効果という
③いちばん外側の電子が実際に感じる核電荷が有効核電荷で、Z より小さい
④同じ周期で右へ進むと陽子は一つずつ増えるが、同じ殻の電子どうしはあまり遮蔽し合わないので、有効核電荷が大きくなる
⑤有効核電荷が大きくなると電子を強くつかむので、半径は小さく、イオン化エネルギーと電気陰性度は大きくなる

イオン化エネルギーの例外

📐 2 族 > 13 族、15 族 > 16 族
①Be(900)> B(801):B のいちばん外側の電子は 2p にある。2p は 2s よりエネルギーが高く、取り去りやすい
②N(1402)> O(1314):O の 4 個目の 2p 電子は、すでに電子が入っている軌道に対をつくって入るので反発し合い、取り去りやすい
③第 3 周期でも同じことが起こり、Mg(738)> Al(578)、P(1012)> S(1000)となる。図でイオン化エネルギーを選ぶと、この八つの枠が破線で示される
④だから同じ周期でイオン化エネルギーがいつも大きくなるわけではなく、2 族と 15 族のあとで一度ずつ下がる

実際に解いてみる

例題 1
同じ周期で原子番号が大きくなると、原子半径はどう変わるか。その理由は。
1
同じ周期では右へ進むほど陽子が増え、同じ殻に加わる電子はたがいをあまり遮蔽しない。
同じ周期:陽子の数 ↑ → 有効核電荷 ↑
2
電子殻の数は変わらないのに核の引力が強まるので、電子が核のほうへ引き寄せられて半径が小さくなる。
電子殻の数は同じ + 有効核電荷 ↑ → 半径が小さくなる
▸ 原子半径は小さくなる
図の第 3 周期の行で、Na の 186 pm から Cl の 99 pm まで色がしだいに青くなるのがこの傾向だ。
例題 2
₁₁Na と ₁₇Cl のうち、第一イオン化エネルギーが大きいのはどちらか。(どちらも第 3 周期)
1
同じ周期では右へ進むほど有効核電荷が大きくなり、電子を取り去りにくくなる。
同じ周期:右へ行くほどイオン化エネルギー ↑
2
Cl は Na より右にあるので、イオン化エネルギーが大きい。実際の値は Na 496、Cl 1251 kJ/mol。
Cl(1251)> Na(496)
▸ Cl
Na は電子を一つ失うと Ne と同じ安定な配置になるので Na⁺ になりやすく、Cl は電子を出すより受け取ろうとする。

まとめ

2023 評価院 模試 化学Ⅰ 類題
次の第 3 周期の元素のうち、原子半径が最も大きいものはどれか。
①Na
②Mg
③Al
④Si
⑤Cl
▸ ① Na
1
同じ周期では左にある元素ほど有効核電荷が小さく、半径が大きい。
2
Na は第 3 周期でいちばん左(1 族)の元素なので、半径が最も大きい。
Na(186 pm)> Mg(160)> Al(143)> Si(117)> Cl(99)
🎯 試験ポイント
①原子半径は同じ周期では右へ行くほど小さく、同じ族では下へ行くほど大きい
②イオン化エネルギーと電気陰性度は半径と逆の傾向。イオン化エネルギーの 2 族 · 15 族の例外に注意する
③電気陰性度は F が最大で、次が O
④18 族は電気陰性度を決めない
⑤三つの傾向はどれも有効核電荷と電子殻の数で説明する

最終更新

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