飛行機はなぜ飛ぶのか?
飛行機はベルヌーイだけで飛ぶのではない。本当の本質は、翼が空気を下に曲げ、その反作用で上に持ち上げられることであり、迎え角と曲率がその曲げ方を決める二つのつまみだ。
数百トンの鉄の塊が空中に浮かんでいる。客室は人と荷物で満員で、翼は鳥のように羽ばたきもしない。ただじっと伸びているだけだ。
鳥は軽いし、少なくとも翼を動かす。飛行機は重いし、翼は固定されている。
それでも飛ぶ。何がこの重さを支えているのか?
学校で習った説明が浮かぶ。翼は上が膨らみ、下が平らだ。だから上を流れる空気はより長い道のりを進まなければならない。
上下に分かれた空気が翼の後ろで同時に出会わなければならないので、上の空気はより速く流れる必要がある。速い空気は圧力が低いので、上が低圧になって翼を上に吸い上げる。これがよくある「ベルヌーイで飛ぶ」という説明だ。
もっともらしい。だがこの説明には静かに置かれた仮定が一つある。上下に分かれた空気が翼の後ろで「同時に出会わなければならない」という仮定だ。
この仮定は本当だろうか?
違う。上下の空気が再び出会わなければならないという法則はどこにもない。実際には上の空気は下よりずっと速く流れ、翼の後縁に先に到達する。同時に出会うどころか、はるか先を行く。「同時通過」の仮定は最初から間違っているのだ。
さらに決定的な反証が二つある。第一に、紙飛行機の翼はただの平らな紙だ。上が膨らんでいないのによく飛ぶ。第二に、曲技飛行機は逆さまでも飛ぶ。上下の曲率だけで飛ぶなら、逆さの飛行機はまっすぐ落ちるはずだ。だが落ちない。
では本当の本質は何か。翼は空気の流れを下に曲げる。翼を通った空気は元の方向ではなく、斜め下へ折れて降りていく。これをダウンウォッシュ、下向きの流れと呼ぶ。
ここでニュートンの作用反作用が登場する。翼が大量の空気を下に押しのければ、その反作用で空気が翼を上に押し上げる。重さを支える力の正体がこれだ。ヘリコプターが空気を下に噴いて浮くのと同じ原理を、固定された翼が前進しながら生み出している。
ベルヌーイも依然として正しい。流れが曲がるにつれて翼の上は本当に速くなり圧力が下がり、下は遅くなり圧力が上がる。この圧力差が翼を上に押す。違いは、上が速くなる理由が「同時に出会おうとして」ではなく、流れが曲線に沿って曲がるからだという点だけだ。ニュートンの説明とベルヌーイの説明は矛盾ではなく、同じ現象を別の言葉で語ったもので、どちらも正しい。
空気を下に曲げるものは二つある。翼の曲率と、迎え角だ。迎え角とは、向かってくる空気の流れに対して翼が傾いている角度のことだ。迎え角が核心だからこそ、平らな紙飛行機も、逆さの曲技飛行機も、翼を適切に傾けさえすれば流れを下に折って揚力を生む。
ただし迎え角は無限に大きくできない。急に傾けすぎると空気が翼の表面に沿えなくなり、剥がれてしまう。流れが剥離した瞬間、揚力が突然崩れる。これが失速だ。飛行機が空から突然落ちることがある理由であり、パイロットが最も警戒する状態である。
翼の断面を横から見よう。前から入ってきた流線が翼を通りながら斜め下に折れる。この折れがダウンウォッシュだ。
迎え角スライダーを上げると流れがより大きく折れ、揚力の矢印も一緒に大きくなる。空気をより多く下に押すほど、翼はより強く上に押される。
誤解モードを点けると二つの空気粒子が後ろで同時に出会う。実際モードでは上の粒子が先に到達する。学校の説明の仮定が崩れる地点だ。
迎え角を上げすぎると流れが表面から剥がれ、揚力が崩れる。失速だ。
翼の断面の横を流線が流れる。迎え角スライダーで流れがさらに下に曲がり揚力が大きくなるのを見たあと、誤解モード切替で「同時到達」の仮定が現実とずれることを確認しよう。失速の閾値を超えると流れが剥がれ、揚力は崩れる。
この原理は手のひら一つで直に感じられる。走る車の窓から手を平らに出してみよう。指先を少し上に傾ける、つまり迎え角を与えると、手が上に押し上げられる。下に傾けると下に押される。飛行機の翼がやっていることを、手のひらがそのままやっているのだ。
紙飛行機が飛ぶのも、ブーメランやフリスビーが滑空するのも同じ原理だ。ヘリコプターは翼をぐるぐる回して空気を絶えず下に押しのけ、その場に浮いている。ドローンのプロペラも同じだ。
ヨットが風に逆らって進むのも、実は同じ話だ。帆は立てられた翼で、風が帆を回り込みながら曲がることで、船を前に押す揚力を生む。翼が水平である必要はないことを帆が示している。
そして失速は飛行で最も危険な瞬間であり、最良の復習でもある。迎え角が過ぎると流れが剥がれ、揚力が消える。パイロットはこのとき本能と逆に、機首をむしろ下げて迎え角を減らし、流れを再び付けて揚力を取り戻す。浮く力が曲率ではなく流れを曲げることから来るという事実を、失速から抜け出すその動作が最も明確に証明する。