質点のつり合い わかりやすく
綱引きで両側が同じだけ引くと、結び目はその場に止まります。力が無いからではなく、力どうしが打ち消し合うからで、一点に集まった力の和がちょうど 0 ならその点は動きません。これが粒子のつりあいで、粒子とは大きさを無視して一点と見た物体です。回転は脇に置き、力の和だけを見ればよく、和が 0 という条件は平面では横の和 0、縦の和 0 という二つの式になります。この二つの式で、知らない力、ケーブルの引きを解きます。力一つを動かして、結び目がいつ均衡を失うかから見ます。
一点にいくつかの力が一緒に作用する状況を見ます。この点を粒子と呼び、これらの力は合わさって一つの合力 R になります。その和が 0 でなければ粒子はまさにその R の方向へ押され、矢印一つが残って点を引いていく格好です。力一つを回すと合力が揺れ、大きいほど強く押されます。つりあいとは残った矢印が消える瞬間、つまり和が 0 になる瞬間です。次でそれを図で確かめます。
力を頭と尾でつないで見ると、合力は最初の尾から最後の頭までの矢印でした。合力が 0 とは最後の頭が最初の尾へ戻ることであり、矢印が隙間なく閉じた多角形を作るということです。最後の頭を引いて多角形を閉じようとすると、閉じずに開いた隙間が合力で、その隙間が 0 に縮むとつりあいです。だからつりあいの力はいつも元の場所へ戻る閉じた輪を描き、これがつりあいの図です。
図で閉じたかを見るのは直感的ですが、計算は成分でする方が正確です。和が 0 であるには横成分も 0、縦成分も 0 でなければならず、条件一つが ΣFx = 0 と ΣFy = 0 の二つの式に分かれます。すべての横成分を足すと 0、縦成分を足すと 0 です。三つ目の力 F3 の角と大きさを動かして二つの和を同時に 0 に合わせると、両方 0 のときだけ粒子がつりあうことが見えます。平面で知らない数を二つまで解ける理由は、式が二つだからです。
つりあいの使い道は、知らない力を見つけることです。いくつかの力は知っていて知らない力一つを探すとき、つりあいという事実が答えを定めます。知っている力の和が 0 になるには知らない力はその反対でなければならず、その反対をつりあい力と呼びます。知っている二つの力 F1、F2 を置くと、つりあいを合わせる未知力 F3 が描かれ、F1 を回すと F3 の大きさと方向が付いて変わります。いつも F3 = -(F1 + F2) で、成分で書くと F3x = 反対、F3y = 反対です。知らない力をこうして取り出します。
重さ W の荷物が二本のケーブルに吊られ、結び目が粒子です。下へ引く重さ W と、二本のケーブルに沿って上へ引く張力 T1、T2 の三つの力が作用します。結び目がじっとしているのでつりあい、三つの力の和は 0 です。横では T1 と T2 の水平成分が打ち消し合い、縦では二つの張力の垂直成分を足したものが重さと等しくなければなりません。ケーブルの角を低くするほど、水平に近づくほど張力が急に大きくなります。紐をぴんと張るほど切れやすい理由がここにあります。