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単語帳
量子力学

測定の前は重ね合わせだ

測定の前は α|↑⟩ + β|↓⟩ のように複数の状態が重なっている。測定すると一つに収縮し、その確率は |α|²、|β|² だ。

コインを投げて手で覆うと、開けるまでは表でも裏でもなく、両方が可能性として残ります。量子の世界はここからもう一歩進みます。測定の前の粒子は、上の状態 |↑⟩ と下の状態 |↓⟩ が振幅 α と β で混ざった一つの重ね合わせ状態 α|↑⟩ + β|↓⟩ です。最初の図で、この二つの振幅が混ざる角度を自分で回しながら始めましょう。

ここで初めて出る表記がケット |↑⟩ と |↓⟩ です。上と下という二つの枝の状態で、その前につく α と β が各枝の振幅です。スライダーで混合角 θ を回すと、α = cos(θ/2) と β = sin(θ/2) の二本の棒の高さが互いに逆向きに伸びます。一方の端では純粋な |↑⟩、反対の端では純粋な |↓⟩、真ん中では両方が均等に混ざった一つの状態です。

重ね合わせは測定した瞬間に壊れます。測定ボタンを押すと、振幅で混ざっていた状態が |↑⟩ か |↓⟩ のどちらか一つにストンと落ちます。これを崩壊と呼びます。どちらが出るかは |α|² と |β|² の比で決まる確率なので、スライダーで θ を片側へ傾けるとその結果がより頻繁に出ます。同じ種を使うので、押すたびに再現できる乱数だという点も見てください。

その確率がどこから来るかはボルンの規則が教えてくれます。結果が |↑⟩ になる確率は振幅の二乗 |α|²、|↓⟩ になる確率は |β|² です。二本の棒を描くと、θ をどう回しても二つの高さの和はつねに 1 です。粒子は二つのどちらかに必ず落ちるからです。振幅そのものではなく振幅の二乗が確率だ、というのが要点です。

一度崩壊した状態はその場にとどまります。測定を押して |↑⟩ か |↓⟩ の一つの結果に落とした後、すぐにもう一度測っても同じ結果になります。何度押しても変わりません。最初の測定が状態をその固有状態に釘づけにしたからです。リセットを押すと再び重ね合わせに戻り、そこで初めて結果が変わりうるのです。

最後に、観測という行為そのものが状態を変えることを比べてみましょう。観測するをオンにすると毎瞬間に測定が起き、状態は |↑⟩ か |↓⟩ に釘づけされてもう揺れません。観測しないに戻すと重ね合わせが生き続け、振幅は混ざったまま残ります。見ないときと見るときでこれほど違うのです。測定は情報を読むだけでなく、対象を変えてしまいます。

実際に使う測定の前の二準位系は重ね合わせ α|↑⟩ + β|↓⟩ で、|α|² + |β|² = 1 です。測定すると一つの固有状態に崩壊し、その確率がまさに |α|² と |β|² です。一度崩壊すればその場にとどまり、測り直しても同じ値になります。一言で、見る前は複数が重なり、見た瞬間に一つに定まり、見る行為がその変化を起こします。
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