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量子力学

軌道は電子の確率の雲だ

軌道は ψ を動径部 R(r) と角度部 Y(θ,φ) に分けた確率の雲だ。形を決めるのは n, l, mₗ だけ。ここでは 2D 断面で見る。

水素原子の中の電子は、小さな惑星のように決まった道を回るのではありません。その状態は波動関数 ψ が定め、私たちが見るのは |ψ|²、つまり電子を見つける確率の雲です。ψ は距離だけを定める動径部分 R(r) と、方向を定める角度部分 Y(θ,φ) に分かれ、形は三つの整数 n, l, mₗ だけが決めます。最初の図で、核からの距離に対する確率 P(r) = r²R(r)² から見ていきましょう。

電子が核からどのくらいの距離にいやすいかは、動径分布 P(r) = r²R(r)² が教えます。基底状態 1s は r ≈ 1、つまりボーア半径 a₀ の付近で山になります。n と l を変えると曲線がうねり、動径節が n − l − 1 個でき、そこでは電子を見つける確率が 0 になります。

距離だけでは軌道の向きの形は分かりません。その形は角度部分 |Y(θ,φ)| が決めます。l = 0 の s はどの方向も同じで球のように丸く、l = 1 の p は z 軸に沿う二葉のアレイ、l = 2 の d は四葉のクローバーです。断面で色の違う二葉は、波 ψ の符号、つまり位相が逆という意味です。

動径と角度を合わせると本当の絵が現れます。断面に |ψ|² に比例して点を撒くと、点が密な所こそ電子がよく見つかる場所です。この雲そのものが確率分布で、電子が走る小さな軌道線ではありません。軌道を変えると雲はその形に撒き直され、同じ種を使うので撒き直しても再現します。

一つの軌道に名前を付けるのは三つの整数です。主量子数 n、方位量子数 l、磁気量子数 mₗ で、規則は l = 0…n−1、mₗ = −l…l です。だから 1s, 2s, 2p, 3d のような名前が出て、ボタンは範囲外の値を自動で阻みます。三つの整数が距離・形・向きを一度に定めるのです。

最後に密度を色の等高線で見ます。明るい所は |ψ|² が大きく、暗い帯は密度がちょうど 0 の節面です。2s は丸い動径節のリングを、2p は水平な節面を、3d は両方を見せます。そして遠ざかるほど密度はなめらかに 0 へと薄れ、軌道にはくっきりした境界がありません。

実際に使う水素軌道は |ψnlm|²、つまり電子の確率の雲です。ψ は動径部分 R(r) と角度部分 Y(θ,φ) に分かれ、P(r) = r²R(r)² は距離ごとの確率を、|Y|² は方向ごとの形(s 球・p アレイ・d クローバー)を与えます。動径節は n − l − 1 個、角度節は l 個です。三つの整数 n, l, mₗ の一つの組が一つの軌道に名前を付け、小さな惑星の軌道はどこにもありません。
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