面積分 わかりやすく
平面の上の円でガウスとストークスの定理を見たことがあります。ところがそれは本物の姿の平たい影で、本来の舞台は 3 次元です。発散定理は平面の円ではなく空間の球で、境界は周ではなく曲面です。ストークスの定理は平面の円板ではなく、同じループにかぶせたどんな曲面でも成り立ちます。画面を指で回して、曲面の上に法線がどう立ち、フラックスが面をどう通り、中の合計が境界とどう等しくなるかを立体で見ます。平面で覚えた二行が、体積と曲面の上でまた生きます。高い場所は金色、低い場所は青に塗られた曲面が、この舞台の最初の顔です。
まず曲面とは何かを立体で見ます。画面に鞍の形のシート z = 0.4(x² − y²) が浮かんでいて、一方向には上がり直角の方向には下がる鞍のような曲面です。画面を指で引いて回すと、平たい絵に見えていたものが実は空間の中に浮かぶ 2 次元のシートだと分かります。高い場所は金色、低い場所は青に塗られています。曲面の上の一点には法線の矢印 n̂ が垂直に立っています。どの点でも、その場所のシートにぴったり垂直な方向です。スライダーで鞍をより曲げると法線もそれに従って傾きます。曲面は面であり、その上のどこにでも法線を一つ立てられること、これが曲面積分の出発点です。
ここでその曲面を流れの中に置きます。上へ均一に流れる場 F = [0, 0, 1.4] があり、平たい四角のシートがその流れの中に浮かんでいます。シートは緑に塗られ、流れの矢印は青、シートの上の外向き法線は金色です。曲面フラックス ∫∫ F·n̂ dS は、このシートを通り抜けて出ていく流れの総量です。面の上の小さな断片ごとに F·n̂ にその断片の面積を掛けて全部足した値です。傾きのスライダーでシートを流れと向かい合わせたり横に立てたりすると違いが現れます。流れを正面から受けるときはフラックスが最大で、流れと並んで横向きに立つとほぼ 0 まで落ちます。画面を引いて回すと、法線と流れのなす角が立体で見えます。フラックスは結局、面が流れをどれだけ正面から見るかです。
ここで発散定理の本当の舞台です。平面の円は実は球の影でした。場は F = [x, y, z]、原点から四方へ伸びる流れで、発散はどこでも ∇·F = 3 です。画面には半透明の金色の球が浮かび、表面には金色の外向き法線の矢印が囲んでいます。半径のスライダーで球を大きくしたり小さくしたりすると二つの数がいっしょに追ってきます。境界 = 球の表面を通り抜けて漏れる総フラックス ∮∮ F·n̂ dS、内側 = 球の中の発散を全部足した体積積分 ∭ ∇·F dV。境界の数は金色、内側の数は青で、二つが合うと緑でほぼ一致が出ます。どの半径でも二つはほぼ一致します。どちらも 4πR³ だからです。画面を引いて回すと球の向こうの矢印まで見えます。平面の周が曲面の表面へ、面積が体積へ、一次元ずつ上がった同じ定理です。
ストークスの定理は 3D で本当の力を見せます。場は F = [−y, x, 0]、平面で反時計回りに回る渦で、回転は ∇×F = (0, 0, 2) です。画面には z=0 の平面に閉じた円形ループがあり、ループ自体は青、周りを回る接線の矢印は金色です。ボタンを押すと、このループにかぶせる覆いの曲面が平たい円板と上へ膨らむドームのあいだで変わります。覆いは金色に塗られます。核心は、二つの形がまったく違うのに同じループを境界に持つことです。境界 = ループを回る循環 ∮ F·dr、曲面 = 覆いを通る回転フラックス ∫∫ (∇×F)·n̂ dS、二つはほぼ一致し、覆いを円板に変えてもドームに変えてもその値はそのままです。境界の数は金色、曲面の数は青で、合うと緑になります。半径のスライダーでループを大きくし、画面を引いて回すとそれが確かめられます。循環は境界だけで決まり、その境界をふさぐどんな曲面を通しても回転の合計は同じです。
最後に 2D と 3D を一つの画面に重ねます。ボタンで二つのモードを行き来できます。3D を入れると、外向き法線に囲まれた球か、覆いをかぶせたループが立体で浮かびます。ガウス側の曲面は金色、ストークス側の覆いは青です。2D を入れるとそれが平たくなり、平面で見ていたまさにその絵になります。平面の上の円に外向きの矢印が囲むガウス、または接線の矢印が回るストークスです。別のボタンでガウスとストークスも切り替えられます。画面を引いて回すと、立体だった球とループが横に倒れて、どう平面の絵へ崩れるかが見えます。平面の 2D 定理は間違いではなく、この 3D 定理を見下ろした影だったのです。∮∮ F·n̂ dS = ∭ ∇·F dV と ∮ F·dr = ∫∫ (∇×F)·n̂ dS、二行がベクトル解析全体を閉じます。