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高校1~高校2年生 (15-17歳)

物理基礎 磁場と電磁誘導 わかりやすく

コイルを貫く磁束 Φ が変化している間だけコイルに起電力が生じ、磁束が一定のままなら、どれほど強い磁石がそばにあっても電流は流れません。 起電力の大きさは磁束が変わる速さ、つまり Φ-t グラフの傾き ΔΦ/Δt に巻数 N を掛けた値で決まります。 磁石をすばやく近づけたりコイルを速く回したりするほど傾きは大きくなり、発電機も変圧器もこの原理で動いています。 スライダーで磁束の変化率を変えると、グラフの傾きと 100 回巻きコイルの起電力がいっしょに変わります。

磁束が変わるときだけ起電力が生じる

2 Wb/s
👀 グラフの読み方
①青い直線は時間とともに増える磁束 Φ で、その傾きが磁束の変化率 ΔΦ/Δt である
②オレンジの点線の三角形は、横が 0.1 s から 0.3 s までの Δt = 0.2 s、縦がその間に増えた磁束 ΔΦ である
③傾きが倍になると、誘導起電力 V = N × ΔΦ/Δt も倍になる
④変化率を 0 にすると直線は時間軸の上に寝て、磁束が変わらないので起電力も 0 になる

磁束とファラデーの法則

磁束
Φ = B A
コイル面に垂直な磁場 B とコイルの面積 A の積で、コイル面を垂直に貫く磁力線の量を表す(単位 Wb)
ファラデーの法則
V = N ΔΦΔt
誘導起電力の大きさは巻数 N と磁束の変化率 ΔΦ/Δt の積である。値を決めるのは磁束の大きさではなく、磁束が変わる速さである

レンツの法則:電流の向き

🧲 変化に逆らう向き
①誘導電流は磁束の変化を妨げる向きに流れる(レンツの法則)
②磁束が増えているときはその増加を抑える向きに、減っているときは減少を補う向きに磁場ができる
③磁石の N 極をコイルに押し込むと、近い側のコイルの端が N 極になって磁石を押し返し、引き抜くとその端が S 極になって磁石を引き寄せる
④向きが逆なら変化がひとりでに大きくなり、エネルギーが無から生まれてしまうので、レンツの法則はエネルギー保存と結びついている

例題

例題 1
1 回巻きのコイルを貫く磁束が 0.2 秒で 0.1 Wb から 0.5 Wb に変わるとき、誘導起電力の大きさを求めよ。
1
磁束の変化量は ΔΦ = 0.5 − 0.1 = 0.4 Wb である。
2
V = N·ΔΦ/Δt に N = 1、Δt = 0.2 s を代入する。
V = 1 × 0.40.2 = 2 V
▸ 2 V
はじめの磁束 0.1 Wb や後の磁束 0.5 Wb をそのまま時間で割ると誤りになる。起電力を決めるのは変化量 0.4 Wb である。
例題 2
100 回巻きのコイルを貫く磁束が 0.01 秒で 0.02 Wb 変わるとき、誘導起電力の大きさを求めよ。
1
コイルを 100 回巻いているので、巻数 N = 100 を掛ける。
V = N ΔΦΔt
2
磁束の変化率は ΔΦ/Δt = 0.02/0.01 = 2 Wb/s である。
V = 100 × 2 = 200 V
▸ 200 V
巻数 N を掛け忘れると 2 V となり、正解の 1/100 にしかならない。

まとめ

中心となる結果
Φ = B A, V = N ΔΦΔt
磁束は B × A、誘導起電力は巻数と磁束の変化率の積で、誘導電流はその変化を妨げる向きに流れる
2021 韓国修能 科学探究(物理Ⅰ) 類題
200 回巻きのコイルを貫く磁束が 0.1 秒で一様に 0.3 Wb 変わるとき、誘導起電力の大きさはいくらか。
①60 V
②200 V
③300 V
④600 V
⑤900 V
▸ ④ 600 V
1
V = N·ΔΦ/Δt に N = 200、ΔΦ = 0.3 Wb、Δt = 0.1 s を代入する。
V = 200 × 0.30.1
2
磁束の変化率は 3 Wb/s で、これに巻数 200 を掛ける。
V = 200 × 3 = 600 V
🎯 試験ポイント
①磁束は Φ = BA で、単位は Wb
②ファラデーの法則 V = N·ΔΦ/Δt では巻数 N を落とさない
③Φ-t グラフの傾きが磁束の変化率なので、傾きが大きいほど起電力が大きい
④磁束が大きくても一定なら傾きは 0 で、誘導電流は流れない
⑤レンツの法則により、誘導電流は磁束の変化を妨げる向きに流れる

最終更新

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