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セキュリティ

わかりやすく 暗号化 なぜ 必要

手紙を封筒に入れずに、何人もの手を通して届けるとしましょう。途中で手紙を受け取って渡す人は、誰でも中身をそのまま読めます。何の処理もせずにインターネットで送ったメッセージは、まさにこの手紙です。暗号化は、この手紙を鍵がなければ読めないごちゃごちゃの文字に変えます。途中で誰かが横取りしても意味はわからず、正しい鍵を持つ人だけが元の文に戻して読めます。

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そのまま送った文は誰でも読める

メッセージは、相手にまっすぐ届くわけではありません。ルーターや通信会社の機器、中継サーバーといった途中の地点をいくつも通ってたどり着きます。文を何の処理もせずに送ると、この道を通るあいだ、通る場所ごとに中身を読まれてしまいます。
このように手を加えていない元の文を、平文と呼びます。平文は、封筒に入っていない手紙と同じです。

自分->->->->相手
送った文
PAY 1200
途中の地点を押しましょう

道の途中の地点を一つずつ押してみましょう。平文なので、どの地点でも中身がそのまま見えます。

どの地点を押しても、同じ文がそのまま見えました。ほとんどの地点は受け取ったものを渡すだけですが、一か所でもその気になれば、中身を読んだり写したりできてしまうのが問題です。公衆Wi-Fiのように、誰が運営しているのかわからない道ならなおさらです。
パスワードやカード番号がこんなふうに通っていくと思うと、ひやりとします。そこで、送る前に他人が読めないように鍵をかけておきます。この鍵をかける仕事が暗号化です。

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鍵をかけると意味のない文になる

暗号化は、平文を決まった方法でかき混ぜて、読んでも意味のわからない文に変えることです。こうして鍵をかけた文を暗号文と呼びます。暗号文にも文字は見えますが、意味が消えていて、ただのごちゃごちゃにしか見えません。
このかき混ぜ方は、鍵と組になっています。同じ方法でも鍵が違えばまったく別の暗号文になり、その鍵があってはじめて元に戻せます。

o平文
MEET AT SIX
読める平文です

「鍵をかける」を押して、平文を暗号化してみましょう。読めていた文が、意味のない暗号文に変わります。

「鍵をかける」を押すと、はっきり読めた文が見分けのつかない文字に変わりました。中身を消したのではなく、鍵がなければ読めないように閉じこめたのです。ここでハッシュとの違いがはっきりします。ハッシュは元に戻せない指紋を作りますが、暗号化は鍵さえあれば元の文に戻せます。
では、このごちゃごちゃは、どうすれば元の文に戻るのでしょうか。答えは、鍵をかけたときに使った鍵にあります。

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正しい鍵でだけ開く

鍵のかかった暗号文をもう一度読むには、鍵で開ける必要があります。これを復号と呼びます。正しい鍵を使えば、ごちゃごちゃだった文が元の平文に戻ります。錠に合う鍵を差しこんで開けるのと同じです。
違う鍵では文は開きません。だから鍵を持っている人だけが中身を見られ、鍵を持たない途中の誰も、暗号文を平文に戻せないのです。

暗号文
Q8KZ#2VPW4R
鍵を選ぶ
鍵を選んでから「開ける」を押しましょう

鍵を一つ選んで「開ける」を押してみましょう。正しい鍵なら元の文が戻り、違う鍵なら開きません。

正しい鍵では元の文が戻り、違う鍵では止められました。この点が暗号化を役に立つものにしています。鍵をかける方法そのものは広く知られていてもかまいません。むしろ、公開された方法を大勢の専門家が長く確かめてきたもののほうが、信頼できます。
本当の秘密は鍵一つです。方法は公開して鍵だけを隠すというこの原則を、ケルクホフスの原理と呼びます。では、鍵をかけたり開けたりすることは、実際にどこで私たちを守ってくれるのでしょうか。

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送るときも保存するときも守る

暗号化が秘密を守る場面は、大きく二つあります。一つ目は送信中です。メッセージがインターネットを渡り、途中の地点を通るときに暗号化しておけば、誰かが横取りしても手に入るのは暗号文だけです。
二つ目は保存するときです。ファイルやデータがスマートフォンやサーバーにじっと置かれているあいだでも、機器をなくしたりサーバーが破られたりすれば、誰かにのぞかれるおそれがあります。暗号化して保存しておけば、鍵がなければその保存データは読めません。

インターネットを渡るあいだに、誰かが横取りします
のぞく人の手に入るもの
Q8KZ#2VPW4R
暗号文だけが見えます
*鍵がないので、中身は守られます

送信中と保管時を交互に押してみましょう。どちらの場合も、のぞく人の手に入るのは暗号文だけなので、中身は守られます。

送信中でも保存中でも、暗号化された文は鍵がなければごちゃごちゃでしかありませんでした。大事なデータは、送るときも保存するときも鍵をかけてこそ、両方で秘密が守られます。ただし、暗号化は中身を読めなくするだけで、誰が送ったのかや、途中で書きかえられていないかまでは、それだけでは保証しません。その問題は、あとで電子署名として扱います。
そして、もう一つ残っています。鍵をかけたり開けたりするのに欠かせない鍵を、やりとりする人どうしでどうやって安全に分け合うのでしょうか。

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まとめ

まとめるとこうです。そのまま送った平文は、道の途中の誰にでも読めます。暗号化は平文に鍵をかけて意味のない暗号文に変え、正しい鍵でだけ開くようにします。だから鍵を持つ人だけが中身を見られます。
おかげで、送るときも保存するときも秘密が守られます。鍵をかける方法は知られてもかまわず、秘密は鍵一つに集まっています。

要点を順に押しましょう

要点を順に押して振り返りましょう。(平文はのぞかれる → 鍵をかけると暗号文 → 正しい鍵でだけ開く → 送信と保管を守る)

これで、秘密を守るいちばん基本の道具を手に入れました。鍵をかけ、鍵でだけ開け、送るときも保存するときも守ることです。でも、よい錠があっても、鍵をうっかり落としてしまえば意味がありません。
次のレッスンでは、同じ鍵一つで鍵をかけたり開けたりする共通鍵暗号を見ていき、その鍵を遠くの相手にどう渡すかという、やっかいな問題に向き合います。

一言でいうと何の処理もせずに送ったメッセージは平文なので、届くまでの道の誰でもそのまま読めます。暗号化は平文に鍵をかけて、意味のない暗号文に変えます。もう一度読むには正しい鍵で開ける必要があり、違う鍵では開きません。鍵をかける方法は公開されていてもかまわず、秘密は鍵だけにあります。暗号化は二つの場面で秘密を守ります。インターネットを渡る送信中は横取りされても暗号文しか見えず、機器やサーバーに置かれた保存中はのぞかれても読めません。ハッシュと違って鍵があれば元に戻せること、そして鍵をどう安全に分け合うかが次の問題であることを、覚えておくとよいでしょう。
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