熱力学 わかりやすく
熱機関 わかりやすく
QH を受け取り仕事 W を出し QC を捨てる。循環なので QH = W + QC、効率 η = W/QH = 1 - QC/QH
熱機関は熱い熱源から熱 QH を受け、一部を仕事 W に変え、残り QC を冷たい熱源へ捨てます。循環で回り毎周出発点へ戻るので、正味の仕事は受けた熱から捨てた熱を引いた分です。受けたものと捨てたものの差が毎周残ります。
吸熱のうちどれだけが仕事になるかをドラッグすると、残りが冷たい熱源へ捨てられるのが見えます。実際の自動車エンジンや発電所も燃料の熱の三分の一ほどしか仕事に変えず、残りは熱い排気と冷却水として出ていきます。ほとんどは仕事になれず熱として出ていきます。
機関は P-V 平面上の閉じた輪をたどって回り、輪が囲む面積が一循環の正味の仕事です。輪を時計回りに回るときだけ正味の仕事が正になり、逆に回すとむしろ仕事を入れねばならない冷凍機になります。回る向きが機関と冷凍機を分けます。
一循環回ると気体が出発状態へ戻り内部エネルギーの変化が 0 なので、QH = W + QC になります。内部エネルギーは状態だけで決まる量なので、どの経路を経ても元へ戻ればその変化は必ず 0 です。吸熱を仕事と排熱に分けるとその構造が現れます。
効率は η = WQH = 1 - QCQH です。効率は捨てる熱と受ける熱の比だけにかかっているので、排熱を減らすことが効率を高める唯一の道です。弱い機関と強い機関を切り替えながら比べるとその差が見えます。捨てる熱が少ないほど、同じ吸熱で仕事が大きくなります。
三つの流れを一つずつ強調すると限界が現れます。必ず熱が出ていくので効率はいつも 1 より小さく、なぜそうなのかは次の章の熱力学第 2 法則で扱います。こうして必ず捨てねばならない QC のため、発電所は川辺や巨大な冷却塔のそばに立って休みなく廃熱を流します。冷たい場所がなければ輪は閉じません。
実際に使うまとめると、熱機関は熱い熱源から熱を受け仕事を出し冷たい熱源へ熱を捨てる循環装置です。一周回ると内部エネルギーが元へ戻るので QH = W + QC であり、正味の仕事は P-V 輪が囲む面積と等しいです。効率 η = WQH = 1 - QCQH は捨てる熱が 0 になれないのでいつも 1 より小さいです。次の章ではまさにこの限界を定める熱力学第 2 法則と、最も効率のよいカルノー循環へ続きます。
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