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単語帳
SC · サンプリングと離散

サンプリング定理

連続信号を一定間隔で標本化すると、標本速度が信号の最も高い周波数の二倍より速いときだけ元の信号を完全に復元できる。標本速度を動かし、遅いと高い周波数が低い周波数に化けるエイリアシングが起きるのを自分で見る。

十分に標本化して信号を復元する

金色は連続信号、明るい点は一定間隔で取った標本だ。標本速度 fs が信号周波数の二倍(ナイキスト)より遅いと、同じ点を通る低い周波数の赤い偽の波形が現れる。標本だけでは二つを区別できず、元の信号を失ったことになる。fs を上げて標本を密に取り、赤い偽物を消せ。下は周波数軸で見た同じ話だ。

信号と標本 (時間軸)
スペクトルと複製 (周波数軸)
標本速度 fs1.40
標本速度と復元
fs = 1.40 · 2 f0 = 2.00 · 1.40 /cycle
alias f = 0.40
標本速度 fs が信号周波数の二倍より遅く、一周期に標本が二つも入らない。同じ標本を通る低い周波数の偽波形が生じ、標本だけでは元の信号と区別できない。fs が遅いほど偽の周波数は低くなる。
エイリアシング (復元不可)

二倍より速く取る

サンプリング定理はこう言う。信号の周波数成分がすべて fmax より下にあれば(帯域制限)、標本速度 fs が 2·fmax より速いとき、その標本だけで元の連続信号を誤差なく復元できる。2·fmax をナイキスト速度と呼ぶ。直観は簡単だ。一度の振動を追うには山と谷を、つまり一周期に少なくとも二点を取らねば標本がその揺れに追いつけない。二点に満たなければ、速い振動が標本の間をすり抜ける。

観察reconstruct ⟸ fs > 2 fmax
fmax の二倍より速く取れば復元できる。
選ぶat fs = 2 fmax, per cycle = ?
ナイキストは一周期に標本二つ。
空欄fs < 2 fmax ⟹ ?
遅すぎるとエイリアシングが起きる。
自分でalias f = | fmax − ?
折り返した偽の周波数は |fmax − fs|。

遅いと周波数が折り返す

標本化すると信号のスペクトルが標本速度 fs の整数倍ごとに同じ形で複製される。元の成分が ±fmax にあれば、±fs、±2fs を中心とする複製が並ぶ。fs が 2·fmax より大きければ複製の間に隙間があり、元の成分をきれいに取り出せる。しかし fs が 2·fmax より小さくなると、隣の複製が元の成分と重なる。すると fs/2(折り返し周波数)より高い成分はその下へ折り返され、fmax の振動が |fmax − fs| のような低い周波数に化ける。これがエイリアシングで、最初の画面の赤い偽物がまさにこの折り返された周波数だ。

復元とアンチエイリアスフィルタ

ナイキスト条件を守って標本化したなら、復元は各標本を sinc の形に広げてすべて足し合わせれば終わる。これは理想的な低域通過フィルタが fs/2 より上の複製を切り取り、元の帯域だけを残すのと同じだ。問題は、実際の信号が完全には帯域制限でない、あるいは雑音が混じって fs/2 より上にも成分があるときだ。そのまま標本化すると、その高い成分が折り返されて信号を永久に汚す。だから標本化の前に fs/2 より上をあらかじめ削るアンチエイリアスフィルタを置く。一度折り返したエイリアシングは標本化の後では戻せないので、防ぐのは必ず標本化の前でなければならない。

最初の画面に戻ると

標本速度 fs を遅くすると一周期に標本が二つも入らず、同じ点を通る赤い偽の波形が現れた。標本だけでは元の信号と偽物を区別できなかった。fs を信号周波数の二倍より上に上げると一周期の標本が二つより多くなり、周波数軸の複製が離れて赤い偽物が消えた。標本を通る帯域制限信号が元の信号一つに定まったのだ。標本速度が信号の最高周波数の二倍を超えるかどうかが、信号を失うか復元するかを分けた。

サンプリング定理(ナイキスト–シャノン): 信号が fmax より下に帯域制限されていれば、標本速度 fs > 2·fmax のとき標本だけで元の連続信号を完全に復元する。2·fmax = ナイキスト速度(一周期に標本二つ)。標本化はスペクトルを fs ごとに複製し、fs < 2·fmax なら複製が重なってエイリアシングが生じる。このとき fs/2(折り返し周波数)より上の成分が下へ折り返され、|fmax − fs| のような低い周波数に化ける。一度折り返したエイリアシングは戻せないので、標本の前にアンチエイリアスフィルタで fs/2 より上を削る。
次のユニットへ

標本速度が足りないと高い周波数が低い周波数へ折り返されることを見た。次のユニットエイリアシングでは、この折り返しをより深く見る。車輪が逆回転して見える映像、デジタル写真のモアレ、音の音程がずれる現象は、すべて同じ折り返しの別の顔だ。折り返し周波数 fs/2 を鏡として周波数がどう跳ね返って入るか、そしてアンチエイリアスフィルタがその鏡の前で何をするかを見る。