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SC · フーリエ

フーリエ級数

周期信号は、基本周波数の整数倍の正弦波、つまり高調波の和に分かれます。高調波を一つずつ足すにつれて、部分和がもとの矩形波の形をどう取り戻すかを自分で確かめます。

高調波を足して矩形波をつくる

金色の破線が目標の ±1 の矩形波で、青い曲線は奇数次の高調波をいくつか足した部分和です。下の棒は高調波ごとの強さで、いま足している項は金色に点ります。項の数を 1, 2, 4, 8, 20 と増やしながら、部分和が矩形波にどれだけ近づくかを確かめます。

部分和目標の矩形波
高調波の強さ bₖ = 4/kπ
高調波の項数
部分和と近さ
(4/π) Σ sin(kω₀t)/k, k ≤ 1
項が一つだけなので、なめらかな正弦波一つです。基本波だけでは、矩形波の急な角にまったくついていけません。
一項

周期信号は高調波の和

周期 T の信号は、基本周波数 ω₀ = 2π/T とその整数倍 2ω₀, 3ω₀, … の正弦波だけからできていて、この整数倍の成分を高調波と呼びます。だからどんな周期信号も、定数項に高調波の和を足した形で書けます。楽器の音が基音と倍音からできているように、基本波と高調波が集まって一つの波形をつくります。この画面の矩形波は ω₀ = 2 なので、周期は π です。

観察f(t) = a₀ + Σ [aₖ cos(kω₀t) + bₖ sin(kω₀t)]
周期信号は定数たす高調波の和。
選ぶω₀ = ?
基本周波数は 2π 割る周期。
空欄bₖ = ? (k 奇数)
矩形波の正弦係数は 4/kπ。
自分で高調波の位置 ?
高調波は基本周波数の整数倍。

項を足すほど近づく

部分和は、最初のいくつかの高調波だけを足した近似です。項を増やすと高い周波数の高調波が急な変化を埋め、角が鋭くなります。矩形波は奇数次の高調波だけをもち、k 次の高調波の強さは 4/kπ なので周波数が高いほど小さく、項が 20 個なら 39 次の高調波まで入ります。ただし不連続のある信号では、跳びの近くのオーバーシュートが項を増やしても跳びの高さの約 9% で残って消えず、これがギブズ現象です。

係数は高調波ごとの強さ

高調波ごとに前につく数、つまりフーリエ係数が、その高調波をどれだけ混ぜるかを決めます。矩形波は偶 · 奇分解(A4)で見ると奇関数なので余弦なしに正弦だけが現れ、半波対称なので偶数次の高調波も 0 です。これらの係数を周波数の順に並べるとその信号のスペクトルになり、時間領域の一つの波形が、周波数領域の何本かの棒に変わるわけです。それが次のユニットのテーマです。

最初の画面に戻ると

項が一つのとき、部分和は正弦波一つだけで矩形波から遠いものでした。奇数次の高調波を足すと角が急になり山が平らになって矩形波に似ていき、不連続点には消えない小さなギブズの耳が残りました。下の棒は高調波ごとの強さ 4/kπ で、周波数が高いほど短くなっていました。周期信号を高調波に分けるこの分解がフーリエ級数で、その棒を周波数軸に立てた絵がすなわちスペクトルです。

フーリエ級数は、周期 T の信号を基本周波数 ω₀ = 2π/T の整数倍である高調波の和として書く。f(t) = a₀ + Σ [aₖ cos(kω₀t) + bₖ sin(kω₀t)] で、フーリエ係数 aₖ, bₖ が高調波ごとの強さである。矩形波は奇関数なので正弦だけが残って bₖ = 4/kπ(k は奇数)となり、偶数次の高調波は 0 である。項を増やすほど部分和は近づくが、不連続では跳びの約 9% のオーバーシュート(ギブズ現象)が残る。
次のユニットへ

高調波ごとに強さがあることを見たので、次はその強さそのものを絵に描く番です。次のユニットスペクトルでは、時間軸の波形の代わりに周波数軸の上に高調波ごとの大きさを棒として立て、すると矩形波は奇数倍の周波数にだけ立つ何本かの棒として見えます。同じ信号を時間で見るか周波数で見るか、二つの絵が一組をなすフーリエの核心が、そこで開けます。