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単語帳
SC · LTI と畳み込み

畳み込みの直観

畳み込みはインパルス応答を裏返してある時刻へ滑らせ、入力と掛けて重なった面積を測る作業だ。その面積がその時刻の出力で、滑らせれば出力曲線全体が描かれるのを自分で見る。

裏返して滑らせ、重なりを読む

上の図は固定された入力 x(τ) と、裏返して時刻 t へ滑らせた応答 h(t−τ) だ。二つが重なった緑の面積がそのまま出力 y(t) だ。下はその出力曲線だ。スライド位置 t を動かし、面積がいつ最大になるか探せ。

入力 x(τ)裏返した h(t−τ)重なり = y(t)
出力 y(t)
スライド位置 t-0.50
この時刻の出力
y(-0.50) = 0.000
裏返した応答が入力とほとんど重ならない。積がほぼ 0 なので面積も出力も 0 に近い。
重なり少

出力は重なりの面積

ある時刻 t の出力を求めるには四段階を踏む。応答を裏返し(h(−τ))、時刻 t へ滑らせ(h(t−τ))、入力と掛け(x(τ)·h(t−τ))、その積を積分する。積が 0 でない区間が重なりで、その面積が y(t) だ。裏返す·滑らせる·掛ける·積分する、これが畳み込みのすべてだ。

観察y(t) = ∫ x(τ) h(t − τ) dτ
出力は積の積分、すなわち重なりの面積。
選ぶy(t) = ∫ x(τ) ?
被積分項は入力かける裏返して滑らせた応答。
空欄y[n] = ?
離散では積分が和になる。
自分でy = x ?
畳み込みはアスタリスクで書く。

なぜ裏返すのか

前のユニットで、時刻 τ の入力インパルス x(τ) は出力に x(τ)·h(t−τ) を残した。遅延が t−τ だったからだ。時刻 t の出力はすべての τ が残したこの寄与を足したもので、y(t) = ∫ x(τ) h(t−τ) dτ。積分変数 τ に対し h の引数が t−τ で符号が反転するため、図では h が左右に裏返って見える。裏返しは遅延の自然な帰結だ。

交換法則と離散畳み込み

畳み込みは交換法則を満たす。x ∗ h = h ∗ x なので入力と応答のどちらを裏返しても結果は同じだ。結合法則も成り立ち、直列接続されたシステムを一つにまとめられる。離散信号では積分が和に変わり y[n] = Σ x[k] h[n−k] となり、デジタルフィルタは各サンプルでまさにこの和を計算する。

最初の画面に戻ると

スライド位置を動かすたびに緑の面積が変わり、その面積が下の出力曲線のその時刻の値とぴったり等しかった。重なりがほとんどない所では出力は 0 に近く、重なりが最大の所では出力は頂点に届いた。畳み込みは裏返した応答を入力の上に滑らせ、各時刻の重なりの面積を集めて出力曲線を作る。インパルス応答一つとこの一つの演算で、LTI システムのすべての出力を計算できる。

畳み込み y(t) = (x ∗ h)(t) = ∫ x(τ) h(t − τ) dτ は四つの動作だ。応答を裏返し、時刻 t へ滑らせ、入力と掛け積分する。その重なりの面積が出力 y(t) だ。畳み込みは交換·結合法則を満たし(x ∗ h = h ∗ x)、離散では y[n] = Σ x[k] h[n − k]。LTI システムの出力は入力とインパルス応答の畳み込みだ。
次のユニットへ

重なりの絵を手にした今、それを数に移す番だ。次のユニット畳み込みの計算では、矩形パルスのような簡単な信号の畳み込みを区間ごとに積分し、図で見た頂点と裾がどんな式で出るかを手で確かめる。裏返す·滑らせる·掛ける·積分するの四動作が、区間を分ける境目をそのまま決める。