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PW-C3 · 送配電·単位法

電圧降下·電力損失: 電圧を上げれば損失が減る

電流が線路インピーダンスを流れると受電端の電圧が下がり、線路抵抗は電力を熱として失います。ところが同じ電力を送るとき電圧を上げると電流が反比例して減り、電圧降下は 1/V、損失は 1/V² で急に小さくなります。電圧を自分でドラッグして、損失がなぜそれほど急に下がるのかを確かめます。

送電電圧をドラッグして損失を見る

同じ電力を同じ線路で送ります。ハンドルをドラッグして送電電圧を上げると、電流のバーは 1/V で減りますが、損失のバーは 1/V² なのでずっと急に縮み、電圧を 2 倍にすれば電流は半分、損失は 4 分の 1 になります。

ハンドルを左右にドラッグして送電電圧を基準の 0.5 〜 4 倍のあいだで変えます。基準電圧で損失を 10% としているので、電圧を 2 倍にすれば 2.5%、4 倍なら 0.6% 余りに下がります。
電流と損失(基準電圧 = 1 比)
P_loss ≈ 10.0% η ≈ 90.9%
V × 1.0 I × 1.00 (P_loss × 1/V²)

電流が流れると電圧が下がる

電流が線路 Z = R + jX を流れると、送電端より受電端の電圧が低くなります。一相の近似電圧降下は e ≈ I(R cosφ + X sinφ) なので、電流だけでなく負荷の力率にも左右され、高圧線は X が大きいので遅れ力率では X sinφ の項が降下を大きくします。受電端の電圧が下がりすぎると機器がきちんと動かないため、電圧降下は送電でいつも見張られる量です。

損失は電流の二乗

線路抵抗が食う電力損失は、三相で P_loss = 3 I²R です。鍵は電流の二乗だという点で、電流が少し減るだけで損失はその二乗だけ大きく減り、電流が増えれば損失は急に跳ね上がります。だから電力を遠くへ送るとき損失を抑える道は、何よりも電流そのものを減らすことです。

観察Ploss = 3 I² R
三相の線路損失は 3 I²R、つまり電流の二乗に抵抗を掛けた値である。
選ぶPloss → 1 / ?
同じ電力で損失は電圧の二乗に反比例。
空欄e ≈ I(R cosφ + X ?)
電圧降下の無効項はXにsinφ。
自分でV × 2 → Ploss × ?
電圧2倍なら損失は4分の1。

電圧を上げれば電流が減る

同じ電力 P = √3 V_L I_L cosφ を送るとき電流は I = P/(√3 V cosφ) なので、電圧に反比例します。そのため電圧を上げると電圧降下は 1/V で減り、損失は電流の二乗なので 1/V² で減って、電圧を 2 倍にすれば損失は 4 分の 1 になります。送電端電圧に対する割合でみると、電圧降下率も 1/V² で小さくなります。発電所から遠くへ送るほど超高圧に昇圧するのはまさにこのためで、力率改善(B2)も同じ電力で電流を減らすので損失をいっしょに下げます。

最初の画面に戻ると

電圧を引き上げると電流のバーは 1/V で減りましたが、損失のバーは 1/V² なのでずっと急に崩れました。同じ電力を送りながら電流だけを減らせば損失はその二乗で減るからで、電圧降下も電流に比例していっしょに小さくなりました。送電電圧を数十万ボルトの超高圧に引き上げることも、力率を改善して無効電流を減らすことも、結局は同じこと、線路を流れる電流を減らして損失を抑えることです。

電圧降下・電力損失:電流が線路 Z = R + jX を流れると受電端の電圧が下がる。近似 電圧降下 e ≈ I(R cosφ + X sinφ)、線路 損失 Ploss = 3 I²R。同じ電力では電流 I = P/(√3 V cosφ) なので、電圧を上げると電圧降下は 1/V、損失は 1/V² で急に小さくなる(電圧 2 倍 → 損失 1/4)。超高圧送電と力率改善は、どちらも電流を減らして損失を抑える道である。
次の一歩

電圧降下は負荷が変わるといっしょに揺れます。夜中の軽い負荷では受電端の電圧が高く、昼間の重い負荷ではぐっと下がるので、次のユニット(PW-C4)では 電圧調整 を調べます。変圧器のタップを切り替えたり、コンデンサやリアクトルのような調相設備で無効電力を調整したりして、負荷がどう変わっても受電端の電圧を決められた範囲に保つ方法をたどります。