系統安定度·周波数: 等面積で同期を保つ
遮断角を引いて二つの面積を比べる
曲線はD1の電力角曲線 P = sin δ で、水平線は機械入力 P_m だ。事故中は電気出力が0に落ちて回転子が加速し赤い面積A1を積む。ハンドルを引いて遮断角 δ_c を定めると、遮断後に曲線が回復して緑の減速面積A2が生じる。A1をA2が吸収すれば安定、できなければ脱調だ。
周波数は三段で守る
周波数は発電と負荷の均衡を映す針だ。均衡が崩れると三段階が順に支える。まず回転慣性(一次)が事故の瞬間に運動エネルギーを放って変化を遅らせ(E1)、次にガバナ(二次)が数秒で発電出力を調整して周波数を落ち着かせ、最後に自動発電制御AGC(三次)が数分かけて正確に60 Hzと連系線交換計画を回復する。慣性の足りない再生可能系統では、この第一段階が弱まるのが問題だった。
過渡安定度 · 角が広がる
周波数が系統全体の均衡なら、過渡安定度は発電機一台が事故を乗り切り同期を保つかの問題だ。正常運転では機械入力 P_m と電気出力 P = P_max sin δ が釣り合い位相角δが一定だ。事故が起きると電気出力が急減し、残った機械入力が回転子を加速させ、δが広がって加速エネルギーが積もる。これがD1で見た電力角曲線の上で展開する動力学だ。
等面積基準 · 臨界遮断角
事故を遮断すると電気出力が回復し今度はP_mを超え、回転子が減速し始める。事故中に積んだ加速面積A1を、遮断後の曲線とP_mの間の減速面積A2がすべて吸収すれば、δは最高点で止まって戻り同期を保つ。A2が足りなければδは不安定平衡角を越えて滑り、発電機が脱調する。A1 = A2となる遮断角が臨界遮断角で、対応する臨界遮断時間内に切れば安定だ。だからD4の速い保護こそ安定度であり、直列補償や高電圧でP_maxを大きくすれば減速余力A2が増えて安定限界が広がる。発電所から家まで辿ってきたこの旅は、結局、擾乱の中でも全ての発電機が一拍で回る同期を保つことで完成する。
最初の画面に戻ると
遮断角を大きくするほど赤い加速面積A1が育ち、ある角を超えると緑の減速面積A2がもはやそれを吸収できず脱調へ移った。その境界が臨界遮断角だ。事故は同じでも、どれだけ速く切るかが同期の生死を分けた — D4の速い保護こそ安定度だった。三相の√3とcosφに始まり、インピーダンスと損失、潮流と故障を経て、最後に擾乱の中でも全ての発電機が一拍で回る同期を保つところまで、発電所から家までの一周がここで閉じる。
ここで電力工学20ユニットが一周する。三相交流の√3とcosφに出発し、電力と力率の三角形、送配電と単位法のインピーダンス·損失·電圧、潮流·故障·保護の位相角とシーケンス、そして再生可能と系統の慣性と安定度まで — 発電所から家まで、そしてその道が揺れたとき耐える術までつながった。各ユニットの一つの通察を手にしたなら、今度は過去問や他のトラックでその道具がどう噛み合うかを確かめる番だ。