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MC-A2 · インダクタンスと磁気エネルギー

インダクタンスと磁気エネルギー

コイルに電流を立てるには増える磁束に逆らって仕事をする必要があり、その仕事は消えず磁場にたまる。電流を上げて蓄積エネルギーが育つ様子を見て W = ½LI² を読み取る。

電流を上げると蓄積エネルギーはどれだけ育つか

λ = LI 直線の下の面積が、コイルに蓄えられた磁気エネルギーだ。電流スライダーを動かして三角形が育つのを見よう。電流を2倍にすると面積は何倍になるか。

電流 II = 1.5 A
スライダーで電流を連続的に変える。三角形の面積 = 蓄積エネルギー。
蓄積磁気エネルギー
W = ½ L I² = 0.56 J
電流と磁束鎖交の積の半分だ。電流に線形ではなく二乗で育つので、2倍の電流は4倍のエネルギーになる。
電流を2倍にすると W は?
ずれている

インダクタンスは磁束鎖交の効率

インダクタンス L は単位電流が作る磁束鎖交だ。L = λ/I = NΦ/I。磁気回路で解くと Φ = NI/R なので λ = NΦ = N²I/R、よって L = N²/R。巻数の二乗に比例し、磁気抵抗に反比例する。

観察L = λI
インダクタンスは単位電流あたりの磁束鎖交。
選ぶL = ?
磁気回路を入れると L は N²/R になる。

エネルギーが二乗で育つ理由

電流を di だけ上げる仕事は i·dλ = Li·di だ。電流が大きいほど逆らうべき磁束鎖交も大きく、同じ di でも仕事が増える。0 から I まで積み上げると直線下の三角形の面積 ½LI² になる。半分は電流が 0 から I まで平均的に育ったためだ。

空欄dW = i ? = Li di
電流をさらに上げるときの微小な仕事。
自分でW = ?
0 から I まで積んだ三角形の面積。

同じエネルギーを電流・インダクタンスで見た式

λ = LI を ½λI に入れると W = ½LI²、さらに I = λ/L を入れると W = ½λ²/L。三つの表現は同じ面積を電流・磁束鎖交・インダクタンスの別の組で書いただけだ。インダクタンスが大きいほど同じ電流で多くのエネルギーを蓄える。

最初の画面に戻ると

電流を2倍にしたとき三角形の面積が4倍になったのは、面積が底辺(電流)と高さ(磁束鎖交 = LI)を同時に育てるからだ。どちらも電流に比例するので積は電流の二乗で育つ。ゆえに蓄積エネルギーは W = ½LI²、半分は電流が 0 から I まで平均的に育った跡だ。

磁気エネルギー:インダクタンス L のコイルに電流 I が流れると W = ½LI² が磁場に蓄えられる。インダクタンス L = λ/I = N²/R は単位電流あたりの磁束鎖交だ。同じ量は W = ½λI = ½λ²/L とも書ける。電流を立てる仕事が磁場にたまり、電流が減ると戻ってくる。
このエネルギーをつかむと

½LI² は回路と機器をつなぐ橋だ。変圧器の漏れインダクタンス、電動機のトルク発生、インバータのスイッチングエネルギーまで、すべてコイルにたまったこのエネルギーの授受だ。次のユニットの理想変圧器は、二つのコイルが同じ磁束を共有してエネルギーをほぼ無損失で移す装置だ(MC-A3)。