マクスウェル方程式
四つの方程式を一つずつ見る
四つのボタンでマクスウェル方程式を一つずつ選んでみよう。二つは発散(∇·)で場が湧く場所を、二つは回転(∇×)で場の渦を描く。四つの式がどう電気と磁気を一つに織り上げるかを見よ。
四つの方程式が一堂に
これまで電気と磁気を別々に積み上げてきたすべてが四つの方程式に集まる。ガウスの法則(∇·E = ρ/ε₀, EM-06)は電場が電荷から湧くことを、磁気のガウスの法則(∇·B = 0)は磁場に湧く場所がないことを述べる。ファラデーの法則(∇×E = -∂B/∂t, EM-20)は変わる磁場が電場を作り、変位電流で完成したアンペールの法則(∇×B = μ₀J + μ₀ε₀∂E/∂t, EM-21)は電流と変わる電場が磁場を作ると述べる。新しいものはない。すでに学んだ四つを一堂に集めただけだ。
二つの発散と二つの回転
四つの式は二種類に分かれる。二つの発散は場がどこから湧くかを、二つの回転は場がどう回るかを述べる。発散を見ると、電場は電荷という湧く場所があるが(∇·E = ρ/ε₀)、磁場にはない(∇·B = 0)。磁気単極子が発見されたことがないからだ。だから磁力線は始まりも終わりもなく常に閉じた環をなす。二つの回転は電場と磁場を時間で結ぶ対だ。一方が変われば他方が渦巻く。
対称とその破れ
四つの式で電場と磁場はほとんど鏡のように向き合う。変わる磁場が電場を作り(ファラデー)、変わる電場が磁場を作る(アンペール–マクスウェル)。だが対称は完璧ではない。電荷はあっても磁気単極子はなく、二つの回転式の符号がずれる。ファラデーはマイナス、アンペール–マクスウェルはプラスだ。まさにこの非対称が、二つの場を互いに打ち消す代わりに互いを支え合わせる。もし符号が同じで完璧に対称なら、二つは互いを消し合っただろう。
方程式に潜む波
電荷も電流もない空っぽの空間(ρ = 0, J = 0)を考えよう。変わる電場が磁場を作り、その変わる磁場がまた電場を作る。二つの回転式を噛み合わせると、電場と磁場が互いを支え合いながら広がる波動方程式になる。その速さは c = 1/√(μ₀ε₀) で、ただ二つの定数から出る。マクスウェルがこの値を計算したとき、測定された光の速さと一致した。光こそ電磁波だったのだ。次の章でこの波を直接取り出す。
最初の画面に戻ると
最初の画面で四つのボタンで見た方程式は、別々の法則ではなかった。二つの発散は電場と磁場が湧く場所を(電荷はあり単極子はない)、二つの回転は両者を時間で結ぶ環を描いた。変わる一方の場が他方を生み、その場がまた最初の場を生む。四つの式が閉じた一つの体系をなすので、小さな揺れ一つが自らを蘇らせながら空間を走り出す。それが光だ。
次(EM-23)は空っぽの空間で二つの回転式を噛み合わせ、波動方程式を直接取り出す。電場と磁場が互いに垂直で進行方向にも垂直な平面波が c = 1/√(μ₀ε₀) の速さで走るのを見る。マクスウェル方程式が秘めていた光が姿を現す。