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単語帳
EM-20 · 時変界フィールド

ファラデーの法則

変わる磁束は電場(起電力)を作る。回転する輪で、磁束が最も速く変わる瞬間に誘導起電力が最大になり、磁束が最大のときはむしろ起電力が 0 になることを見る。ε = -dΦ/dt。

輪を回して誘導起電力を見る

均一な磁場の中で回転する輪を一瞬ずつ止めてみよう。輪が場に正面で向くとき(磁束最大)と縁で立つとき(磁束 0)、誘導起電力はそれぞれいくらか。磁束と起電力はなぜずれているのか。

輪の角度 θ(回転位相)θ = 45°
ドラッグで回転。スライダーで輪の角度 θ。
輪の磁束と誘導起電力
ε = -dΦ/dt · 磁束が速く変わるほど起電力が大きい
Φ = ∫B·dA = BA cosθ · 輪を貫く磁束
磁束 71% · 起電力 71%
斜め

変わる磁場が電気を作る

これまで電気と磁気は別々だった。静電界と静磁界は互いに知らんふりをしていた。ファラデーがその壁を壊した。磁石をコイルに近づけたり遠ざけたりすると、コイルに電流が流れる。磁石が止まっていれば何も起きない。変わる磁場が電場を、すなわち起電力を作ったのだ。初めて磁気が電気を生む瞬間だ。発電機も変圧器もすべてここから出る。

磁束とその変化

輪を貫く磁束は Φ = ∫B·dA で、輪を垂直に通る磁場の量だ(EM-05)。ファラデーの法則は、誘導起電力がこの磁束の変化率に比例すると述べる。ε = -dΦ/dt。磁束を変える道は三つだ。磁場 B を変える(磁石を動かす)、輪の面積を変える、輪を回して向きを変える。いずれにせよ Φ が速く変わるほど起電力が大きい。

観察ε = −dΦ/dt
起電力は磁束の変化率だ。
選ぶΦ = ?
磁束は輪を貫く B の面積分だ。

レンツ、変化を妨げる

マイナス符号はファラデーの法則の良心だ。誘導電流は常に、自分を生んだ磁束変化を妨げる向きに流れる。これがレンツの法則だ。磁石を輪に押し込むと輪はそれを押し返す磁場を作り、引き抜くと引き留める磁場を作る。もし変化を助けたなら、電流がひとりでに大きくなりエネルギーが無限に湧き出してしまう。だからレンツの法則は実はエネルギー保存の別の顔だ。

発電機と微分形

輪を一定の速さで回すと磁束は Φ = BA cosωt と振動し、起電力は ε = -dΦ/dt = BAω sinωt になる。正弦波の交流だ。これが発電機の原理だ。最初の画面で見たとおり、輪が場に正面で向き磁束が最大の瞬間は変化率が 0 で起電力も 0、縁で立ち磁束が 0 の瞬間は変化が最も速く起電力が最大だ。ファラデーの法則を一点で書くと微分形 ∇ × E = -∂B/∂t になる。変わる磁場が渦巻く電場を作るという意味だ(EM-16 の回転)。

空欄ε = BAω ?
回転する輪の起電力は sin で振動する。
自分で∇ × E = ?
変わる磁場が渦巻く電場を作る。

最初の画面に戻ると

最初の画面で輪を正面に向けたとき(磁束最大)誘導起電力は 0、縁で立てたとき(磁束 0)最大だった。起電力は磁束ではなく磁束の変化率に従うからだ。磁束が最大の瞬間は変化が一瞬止まる頂上なので起電力は 0、磁束が 0 を通る瞬間は最も急に変わるので起電力は最大だ。だから磁束(cos)と起電力(sin)は一拍ずれる。ε = -dΦ/dt。変わる磁場が電気を生む。

ファラデーの法則は、変わる磁束が起電力を作るという法則だ。ε = -dΦ/dt。輪を貫く磁束 Φ = ∫B·dA が速く変わるほど誘導起電力が大きい。マイナス符号は誘導電流がその変化を妨げる向きに流れることを意味する(レンツ = エネルギー保存)。回転する輪では ε = BAω sin(ωt) と交流が出る(発電機)。微分形は ∇ × E = -∂B/∂t だ。
次へ続く道

ファラデーは「変わる磁場が電場を作る」だった。マクスウェルはその鏡像を問う。変わる電場も磁場を作るのではないか。その答えが変位電流(EM-21)だ。アンペールの法則にこの項を加えると、電気と磁気が完全に対称になり、初めて互いを生みながら空間を走る電磁波が可能になる。