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単語帳
EM-16 · 静磁界の道具道具を装着

回転とストークスの定理

閉じたループを回って足した循環は、そのループが囲む面上のすべての点の回転(カール)を面積分したものに等しい。面をセルに分けて内側の辺が相殺し外の境界だけが残るのを見て、アンペールの微分形を取り出す。

ループと内をつなぐ

面を小さなセルに分けてみよう。隣り合う二つのセルが接する辺では、一方のセルの循環が他方と逆向きに流れ、互いに相殺する。最後まで相殺されずに残るのは何か。

分割数 N(一辺)
ドラッグで回転。ボタンで分割数 N。
ストークスの定理
∮F·dl = ∫(∇×F)·dA · ループ循環 = 内の回転の面積分
4個のセルに分けても、内側の辺は相殺し、境界ループだけが残る。
隣が相殺

ループと内をつなぐ橋

アンペールの法則(EM-14)は閉じたループ周の循環 ∮B·dl を述べる。ストークスの定理は、このループの循環を、ループが囲む面上のすべての点の回転を面積分したものと等しいと結ぶ。∮F·dl = ∫(∇×F)·dA。回転 ∇×F は場が一点でどれだけ渦巻くかを測るベクトルだ。発散定理(EM-07)が面と体積を結んだなら、ストークスの定理はループと面を結ぶ。

観察∮F·dl = ∫(∇×F)·dA
ループの循環が内の回転の面積分に等しい。

なぜ成り立つか、隣の辺の相殺

面を小さなセルに分け、各セルの小さな循環をすべて足してみよう。二つのセルが接する内側の辺では、一方のセルがその辺を一方向に回ると、隣のセルは同じ辺を逆方向に回る。だから内側の寄与は対になって相殺する。最後まで対のないのは外の境界の辺だけだ。その結果、すべてのセルの回転を足すと、境界ループの循環だけが残る。一つのセルの小さな循環をその面積で割ったものが回転 ∇×F だ。

選ぶ∇×F = ?
回転は単位面積あたりの循環だ。

回転、単位面積あたりの循環

セルを限りなく小さくすると、そのセルの循環を面積で割った値が一点での回転 ∇×F になる。単位面積あたりその点で回る量だ。回転はベクトルで、最も強く回る平面の法線方向を指す(右手)。水に浮かべた小さな風車が一点でどれだけ、どの軸で回るかを測るのと同じだ。発散が湧き出しを測ったなら、回転は渦を測る。

アンペールの微分形

ストークスの定理をアンペールの法則に入れてみよう。ループの循環 ∮B·dl は μ₀I、内側は ∫(∇×B)·dA だ。ループを貫く電流 I は電流密度を面で積分した ∫J·dA だ。すると ∫(∇×B)·dA = ∫(μ₀J)·dA がどんな面でも成り立つので、被積分関数が等しくなければならない。∇×B = μ₀J。積分形の一行が点ごとの微分形に変わった。発散定理がガウスの法則の微分形 ∇·E=ρ/ε₀ を与えたのと対をなす、もう一つのマクスウェル方程式だ。

空欄∫(∇×B)·dA = ?
アンペールの法則で面積分が囲んだ電流になる。
自分で∇×B = ?
どんな面でも等しいので被積分関数が等しい。∇×B = μ₀J。

最初の画面に戻ると

最初の画面では、面を細かく分けるほど内側に接する辺がびっしり増えたが、それらはすべて対になって相殺した。一つのセルが一方向に回ると隣は逆に回るからだ。最後まで残ったのは外の境界の辺だけだった。だからすべてのセルの回転を足した面積分は、境界ループの循環とちょうど等しい。∮F·dl = ∫(∇×F)·dA。この橋をアンペールの法則に置けば、微分形 ∇×B = μ₀J が出る。

ストークスの定理は、閉じたループ周の循環 ∮F·dl が、そのループが囲む面上のすべての点の回転を面積分したものに等しいという恒等式だ。∮F·dl = ∫(∇×F)·dA。内側のセルが隣と接する辺の循環が相殺し、境界ループだけが残るからだ。回転 ∇×F は単位面積あたりの循環、すなわち場の渦だ。アンペールの法則と合わせると微分形 ∇×B = μ₀J が出る。
道具を装着この道具を装着すると

ストークスの定理は、ループ積分と面積分を自在に行き来する道具だ。装着すれば、アンペールの法則の微分形 ∇×B = μ₀J が手に入り、発散定理(EM-07)の ∇· と対をなしてナブラ演算子 ∇ の三つの使い方(∇, ∇·, ∇×)が完成する。ファラデーの法則(EM-20)と変位電流(EM-21)を経て、マクスウェル方程式の微分形全体を支える。