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B3 · ダイオード

ツェナーダイオード: 揺れる入力から平らな出力

逆方向へ深く押し込むと、ダイオードは逆向きに崩れながら電圧を捕まえます。このユニットでは入力電圧を自分で上げながら、どこから出力がそれ以上ついて上がらず、一つの値にとどまるのかを確かめます。

入力を上げても出力が止まる点

横軸は入力電圧、縦軸は出力電圧で、薄い対角線は出力が入力と等しいときの線です。入力を上げると、はじめは出力がその対角線に沿って上がりますが、点線で示した Vz を過ぎるとツェナーが降伏して出力が平らになります。動作点を動かして、出力が止まる位置を探してください。

入力電圧 VinVin = 2.0 V
出力電圧 Vout
Vout = Vin
まだ降伏電圧より下です。ツェナーはほとんど閉じていて、出力は入力にそのまま従います。
出力が入力に追う

逆方向降伏、わざと逆に

B1 では逆方向のダイオードに電流はほとんど流れませんでした。ところが逆方向電圧を十分に高くすると、ある点で急に大きな電流が流れ始めます。ふつうのダイオードはここで壊れることがありますが、ツェナーダイオードはまさにその降伏領域で安全に動作するようにつくられていて、わざと逆向きに使うダイオードというわけです。降伏電圧が低いものは主にツェナー効果で、高いものは主になだれ降伏で崩れますが、使い方は同じです。

なぜ電圧が固定されるか

降伏領域では逆方向の曲線がほぼ垂直に立ちます。電流が小さくても大きくても両端電圧は降伏電圧 Vz の近くからほとんど動かないので、ツェナーは流れる電流に関係なく一定の電圧を出す電圧源のように見えます。曲線のごくわずかな傾きから生じる動抵抗 rz が、残ったわずかな変動を決めます。

定電圧回路、シャント方式

入力と負荷の間に直列抵抗を一つ入れ、負荷と並列にツェナーをつなぎます。直列抵抗は入力と Vz の差の分だけ電圧を引き受けます。入力が揺れても負荷が変わっても、ツェナーが受け入れる電流が自然に増減して出力は Vz に留められ、これが最も単純な定電圧回路で、基準電圧が必要なところならどこでも使われます。ただしツェナーが降伏を保つだけの最小電流がいつも流れていなければならないので、負荷が電流を取りすぎると出力は Vz より低くなります。

観察Vout = Vz (V > Vz)
降伏領域では出力はVzに固定される。
選ぶIR = (Vin - Vz) / ?
直列抵抗の電流は入力とVzの差を抵抗で割った値だ。
空欄IR = Iz + ?
抵抗の電流はツェナーと負荷に分かれる。
自分でΔVout ≈ rz ?
残る出力変動は小さな動抵抗が決める。

最初の画面に戻ると

入力が低いうちは、出力は薄い対角線に沿ってそのまま上がりました。しかし降伏電圧を過ぎた瞬間に曲線が折れて平らになり、その後は入力をどれだけ上げても出力は Vz にとどまりました。その平らな線こそが定電圧です。ほぼ垂直な降伏曲線のおかげで電流が大きく変わっても電圧はほとんど変わらず、直列抵抗が入力の変動を引き受けて、負荷にはそろった Vz だけが届きます。B1 の逆方向の領域が、こうして最も単純な基準電圧の道具になります。

ツェナーダイオードは、わざと逆方向降伏で動作させるダイオードです。降伏電圧 Vz を超えると、電流が大きく変わっても両端電圧はほぼ一定に Vz にとどまります。負荷と並列に置き、手前に直列抵抗を置くと(シャントレギュレータ)、入力が揺れても出力が Vz に固定される定電圧になります。残るわずかな変動は小さな動抵抗 rz で決まります。

次へつながる流れ

ここまではダイオード一つの使い方を見てきました。次のユニットではダイオード四つを橋のように組み、交流の負の半周期まで反転させて正にする全波整流を見ます。そしてコンデンサで、そのでこぼこした脈流をなめらかな直流に近づけます。B1 の整流と B3 の安定化を合わせると、電源の前段が完成します。