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C5 · BJT

利得とインピーダンス: 増幅器は隣に左右される

増幅器はソースと負荷の間に置かれます。このユニットでは、重い負荷も軽い負荷も自分でつなぎながら、前のユニットの理想的な利得が実際にはどう削られるのか、その削られ方を決めるのは何かを確かめます。

負荷を変えて利得が削られるのを見る

点線の山は負荷がないときの理想的な出力、太い曲線は実際の出力です。負荷抵抗を小さくして重くつなぐと実際の出力は点線の内側へ縮み、負荷抵抗を大きくすると再び理想値に近づきます。負荷が軽いときと重いときで出力がどれだけ違うかを、スライダーで比べてください。

負荷抵抗 RLRL = 0.20 kΩ
実際の電圧利得 Av
Av = -gm (Rc || RL) = -32
Rout = Rc = 1 kΩ · |Av|max = 192
負荷抵抗が Rc より小さい。Rc と並列になって実効抵抗が大きく減り、実際の利得は理想値の一部まで下がります。
重い負荷 · 利得が削られる

入力インピーダンス、ソースが見る抵抗

信号を送るソースの側から増幅器をのぞき込むと、一つの抵抗に見えます。エミッタ接地でのこの入力インピーダンスは、小信号の入力抵抗 rπ がバイアス抵抗と並列にまとまった値です。ソースにはいつも自分の内部抵抗 Rs があって入力インピーダンスと分圧をなすので、入力インピーダンスが小さいとソース電圧の一部しかベースに届かず、最初から信号を失います。

出力インピーダンス、負荷が見る抵抗

反対に出力側、つまりコレクタから増幅器の中をのぞくと、負荷はもう一つの抵抗を見ます。トランジスタの出力は理想的には内部抵抗が無限に大きい電流源なので、負荷が見る出力インピーダンスは事実上コレクタ抵抗 Rc です。そのため負荷抵抗 RL をつなぐと、それが Rc と並んで、つまり並列にくっつきます。出力インピーダンスが小さいほど、同じ負荷をつないでも電圧は削られにくくなります。

負荷が利得を削る

負荷 RL がコレクタ抵抗 Rc と並列になるので、信号電流が見る実効抵抗は Rc || RL です。そのため実際の電圧利得は Av = -gm (Rc || RL) で、これは負荷がないときの -gm Rc よりいつも小さくなります。負荷が重いほど、つまり RL が小さいほど並列値が小さくなって利得は大きく削られます。何段もつないで大きな利得を得るには、前の段の出力インピーダンスが次の段の入力インピーダンスより十分に小さくなければ信号を失うので、増幅器の設計では利得と同じくらいインピーダンスを吟味します。

観察Rout = Rc
出力インピーダンスはコレクタ抵抗。
選ぶvbe = vs · rπ / (rπ + ?)
入力は入力抵抗をソース抵抗と分けた分だけ入る。
空欄Av = -gm (Rc || ?)
実際の利得はRcと負荷の並列に比例する。
自分でRc || RL = Rc RL / (Rc + ?)
並列値は積を和で割った値。

最初の画面に戻ると

負荷を重くするほど実際の出力は点線の内側へ縮み、負荷を軽くすると再び点線に近づきました。その点線は負荷がないときの理想的な利得 -gm Rc で、実際の出力はいつもそれより小さい -gm (Rc || RL) でした。削られ方を決めたのは、出力インピーダンス Rc と負荷 RL の並列です。同じように入力側では、入力インピーダンスとソース抵抗が分圧をなして信号を分けます。増幅器はけっして単独ではなく、利得はいつも隣り合うインピーダンスといっしょに決まり、これで BJT 増幅器をひと回りしました。

増幅器は単独ではありません。入力インピーダンス Rin(≈ rπ)はソースが見る抵抗で、ソース抵抗 Rs と分圧をなして入力を削り、出力インピーダンス Rout(= Rc)は負荷が見る抵抗で、負荷 RL が Rc と並列にくっつきます。そのため実際の電圧利得 Av = -gm (Rc || RL) は無負荷の -gm Rc よりいつも小さく、負荷が重いほど大きく削られます。信号を失わずに段をつなぐには、前の段の Rout が次の段の Rin より十分に小さくなければなりません。

次へつながる流れ

BJT は小さな電流で大きな電流を操りました。次のまとまりでは、電流ではなく電圧、つまりゲートにかけた電界だけでチャネルを開け閉めするもう一つのトランジスタ、MOSFET に出会います。最初のユニットでは、ゲートには電流がほとんど流れないので入力インピーダンスがとても大きいという点から、その構造としきい電圧を見ていきます。