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単語帳
C3 · BJT

小信号モデル: 近くで見れば曲線も直線

動作点の周りの小さな揺れには、トランジスタは線形素子のように見える。信号の振幅を自分で小さくし、出力がどの大きさから入力をきれいに似るかを見る。

信号を小さくしてきれいな相似形を探す

薄い曲線が入力vbe、太い曲線が出力icだ。信号が大きいと出力は山が尖り谷が平らな歪んだ形だ。振幅を小さくしてみよう。ある大きさより下がると、出力が入力と同じきれいなサイン形になる。

信号振幅 vbevbe = 80 mV
小信号の関係 · ic = gm vbe
gm = Ic/VT ≈ 192 mA/V
rπ = β/gm ≈ 0.52 kΩ
振幅が熱電圧に匹敵するほど大きい。指数曲線の歪みがそのまま現れ、出力の山が谷よりはるかに高い。
大信号 · 歪み

動作点で曲線を拡大すると直線

コレクタ電流はベース-エミッタ電圧に従って指数的に曲がり上がる。曲線だが、動作点の周りのごく狭い区間だけを取り出して拡大すれば、どんな滑らかな曲線もその接線、すなわち直線に見える。小信号とはまさにこの狭い区間の中にとどまる揺れだ。その中では入力と出力が直線関係、すなわち線形だ。

接線の傾き、gm = Ic/VT

その接線の傾きがトランスコンダクタンスgmだ。指数関数の微分は自分自身に比例するので、傾きは動作点のコレクタ電流を熱電圧で割った値gm = Ic/VTになる。つまりC2で選んだバイアス電流が大きいほど接線が急でgmが大きくなり、同じ小さな入力でもより大きな出力電流が出る。動作点こそ利得の取っ手だ。

小信号等価モデル

これでトランジスタを線形の箱一つに描き換えられる。入力側はベース電圧をベース電流で割った入力抵抗rπ = β/gmに見え、出力側はic = gm vbe = β ibの電流源だ。変わらないDC電源は信号には揺れがないので、交流的には接地に置く。この等価回路が次のユニットで利得を計算する道具で、信号が狭い区間を出ない間だけ有効だ。

観察ic = gm vbe
出力電流はトランスコンダクタンス掛ける入力電圧だ。
選ぶgm = Ic / ?
トランスコンダクタンスは動作点電流を熱電圧で割った値だ。
空欄rπ = β / ?
入力抵抗はβをトランスコンダクタンスで割った値だ。
自分でgm rπ = ?
二つを掛けると電流利得βに戻る。

最初の画面に戻ると

信号が大きいとき出力は山が尖り谷が平らな歪んだ波形だった。それは指数曲線の歪みがそのまま映ったものだ。振幅を熱電圧よりはるかに小さくすると、その狭い区間の中で曲線が直線のように見え、出力は入力をそのまま似たきれいなサインになった。その直線の傾きがgmで、それによりトランジスタは入力抵抗rπと電流源gm vbeだけを持つ線形の箱になる。大きなDCは居場所を支える台で、その上の小さな揺れだけがこれから計算する信号だ。

動作点の周りの小信号には、トランジスタは線形素子だ。指数曲線Ic(Vbe)をQ点で拡大すると、傾きgm = Ic/VTの直線に見える(トランスコンダクタンス)。だから小さなvbeがic = gm vbeを作る。トランジスタは入力抵抗rπ = β/gmと電流源gm vbe小信号等価モデルになる(gm rπ = β)。信号が小さく曲線が直線に見える間だけ有効だ。

次へつながる流れ

これでトランジスタを線形の箱に変える方法を覚えた。次のユニットではこの箱を実際の回路、すなわち共通エミッタ増幅器に差し込む。入力信号がベースを揺らすと、電流源がコレクタ抵抗に電流を流して大きな出力電圧を作る。小信号モデルでその電圧利得をはじめて直接計算する。