分圧回路
同じ電流が流れると電圧は抵抗の比で分かれる
V_in = 12V に R1 = 4kΩ と二つめの抵抗 R2 を直列につなぎ、出力は R2 の両端から取り出します。R2 を動かすと上の棒で R1 と R2 に分かれた抵抗の分が変わり、下の棒はその分だけ電源電圧を分けてもらった出力電圧です。上の棒の右側の R2 区間の長さと下の出力の棒の長さは、いつも等しくなります。出力がオレンジの点線の目標 8V に届くように R2 を合わせてください。
同じ電流が二つの抵抗を流れる
直列は分かれ道のない一本の道なので、同じ電流 I = V_in/(R1+R2) が二つの抵抗を順に流れます。オームの法則から各抵抗の両端電圧は V1 = I·R1、V2 = I·R2 です。電流が両方で等しいので、二つの電圧の比 V2/V1 は抵抗の比 R2/R1 と同じで、抵抗の大きいほうが電圧も大きく受け持ちます。電圧が抵抗に正比例するというこの一行が、分圧のすべてです。
出力は R2 の取り分だ
出力を R2 の両端から取り出すと V_out = V2 = I·R2 で、ここに I = V_in/(R1+R2) を入れると V_out = V_in·R2/(R1+R2) です。分圧比 R2/(R1+R2) は R2 が全抵抗に占める割合そのものなので、R2 が R1 よりずっと大きければ分圧比は 1 に近づいて出力は電源電圧に迫り、R2 が小さければ分圧比は 0 に近づいて出力はほとんど消えます。つまり R2 を大きくすることは、R2 の電圧の取り分を大きくすることです。
読み取る道具であり分流の鏡
分圧は、基準電圧をつくったり、大きな電圧を計器が読める大きさに下げたりするときの基本の道具です。ただしこの式がそのまま成り立つのは、出力側へ流れ出す負荷電流が小さいときだけです。出力に負荷をつなぐと、負荷が出力側の抵抗と並列になって下側の抵抗が小さくなったのと同じになり、出力電圧は式の値より低くなります。そのため試験では負荷のない分圧を基本とします。同じ直並列解析の中で、並列の枝が電流をコンダクタンスの比で分ける分流が、この分圧の鏡です。直列は電圧を抵抗の比で、並列は電流をコンダクタンスの比で分けます。
最初の画面に戻ると
R2 を大きくするほど下の出力の棒は伸び、目標 8V に届いたのは R2 が 8kΩ のときでした(R1 = 4、V_in = 12)。上の抵抗の棒で R2 が占めた区間と下の出力の棒の長さは最初から最後まで同じでしたが、それは同じ電流が二つの抵抗を流れ、電圧が抵抗に正比例して分かれたからです。分圧比 R2/(R1+R2)、つまり R2 が全抵抗に占める割合が出力電圧を決めます。