テブナンの等価回路
負荷を掃くと端子は一本の直線だけを描く
グラフの直線は端子から見た電圧と電流の関係で、その上の点がいまの負荷での動作点です。負荷抵抗 R_L を変えると動作点は直線に沿って滑ります。端子電圧が開放電圧のちょうど半分になる位置を探してください。そのときの R_L が、箱の内部抵抗 R_th です。
テブナン電圧 = 開放電圧
負荷を完全に外すと、電流は 0 になります。すると内部抵抗にかかる電圧も 0 なので、箱の中の電圧がそのまま端子に現れ、これが箱の出せる最大の電圧です。この値がテブナン電圧 V_th で、開放電圧とも呼びます。
テブナン抵抗 = 直線の傾き
負荷抵抗を小さくすると電流が増え、端子電圧は下がります。電流が 1 アンペア増えるごとに端子電圧がどれだけ下がるか、つまり直線の傾きが内部抵抗 R_th です。負荷を 0 にして短絡すると端子電圧は 0 になり、電流は短絡電流 I_sc = V_th/R_th まで上がります。
半分の電圧がR_thを指す
負荷抵抗が内部抵抗と等しくなった瞬間、両者は電圧をちょうど半分ずつ分け合うので、端子電圧は開放電圧のちょうど半分になります。ですから、端子電圧が半分に下がる負荷を見つければ、その値が R_th です。図の箱は V_th = 12 V、R_th = 6 Ω なので、R_L を 6 Ω に合わせると端子電圧は 6 V になります。箱を一度も開けずに内部抵抗を測ったことになります。
箱を一本の直線に畳む
開放電圧 V_th 一つと内部抵抗 R_th 一つさえわかれば、箱の中に抵抗が十個あろうと電源がいくつあろうと、外からは区別できません。二つの値が決める一本の V-I 直線が、箱全体の代わりになるのです。この節の図のように、疑問符の箱を電圧源一つと抵抗一つに描き替えても、端子 a と b から見ればまったく同じです。大きな回路の一部を切り出して解析するとき、残りをこの一本の線にたたんでおけば、問題はずっと簡単になります。
最初の画面に戻ると
R_L を変えている間、動作点はいつも同じ直線の上を滑りました。負荷を外すと直線は横軸で開放電圧 V_th を指し、短絡すると縦軸で短絡電流 I_sc を指しました。端子電圧が半分になるところで、R_L はちょうど R_th でした。箱の中を一度ものぞかないのに、一本の直線がその中のすべてを代わりに表したのです。