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CR · s領域

s平面の極と安定性

ラプラス変換は微分を s の掛け算に変え、回路のふるまいを極という一つの点に凝縮します。その点が平面のどこに置かれるかで、応答が収まっていくのか大きくなってしまうのかが決まることを、このユニットで学びます。

極は虚軸のどちら側にあるか

左は一組の極を打った複素平面で、右はその極が生み出す時間応答です。極の実部 σ を変えると、虚軸の左側では応答が揺れながらしだいに収まり、右側では手に負えないほど大きくなります。安定と不安定を分ける境界である虚軸 σ = 0 を探してください。

極の実部 σσ = -0.80
応答の領域
安定 · 減衰
境界から遠い

極が時間応答の設計図

ラプラス変換では、微分 d/dt は s の掛け算になります。そのため回路の微分方程式は s についての代数方程式に変わり、その分母を 0 にする s の値が極です。極の一つひとつ、s = σ + jω は、時間領域で e^(σt)cos(ωt) という応答のかけらを一つずつ生みます。回路全体の自然なふるまいは、こうしたかけらを足し合わせたものです。

実部が生きるか死ぬかを決める

応答のかけら e^(σt)cos(ωt) で、cos は −1 と 1 の間を行き来するだけで、大きさを増やしたり減らしたりするのは前についた e^(σt) です。σ が負ならこの包絡線は 0 に収束して応答は収まり(安定)、σ が正なら包絡線が限りなく大きくなって応答は発散します(不安定)。σ がちょうど 0 なら包絡線は 1 で一定となり、振動が減りも増えもしない境界の状態になります。

虚部は振動の速さ

極の虚部 ω は、応答がどれだけ速く揺れるかを決めます。ω が大きければ速く振動し、ω が 0 なら振動せず指数関数の形でだけ変化します。そのため一組の極の位置 (σ, ω) を見るだけで、その回路が安定か、つまり極が虚軸の左にあるかどうかと、どれだけ揺れるかを一目で読み取れます。この図は ω を 6 rad/s に固定し、σ だけを動かしています。正弦波定常状態の jω 応答は、極を虚軸の上に持ってきた特別な場合です。

観察s = σ + jω → |resp| ∝ eσt
実部が包絡線を作ります。
選ぶσ < 0 → eσt ?
左半平面なら 0 へ収まります。
空欄 → σ = ?
虚軸が安定の境界です。
自分で → ?
虚部は振動の速さです。

最初の画面に戻ると

極を左に置くと、時間応答は揺れながらもしだいに収まり、右へ移すと同じ振動が手に負えないほど大きくなりました。虚軸 σ = 0 では、振動が減りも増えもしない境界でした。回路が安定かという大きな問いが、極が平面のどちら側にあるかという一点に凝縮されたのです。

ラプラス変換は微分 d/dt を s の掛け算に変え、回路を代数で解けるようにします。分母を 0 にする極 s = σ + jω が時間応答 eσtcos(ωt) を決め、そのうち実部 σ が安定性を分けます。σ < 0(左半平面)なら収まって安定、σ = 0(虚軸)なら境界、σ > 0(右半平面)なら発散して不安定です。虚部 ω は振動の速さを決めます。