ノートン等価と電源変換
二つの姿を同じ直線にそろえる
金色の直線は、同じ箱のテブナン形が端子で描く電圧-電流の直線で、水色の直線は電流源と並列抵抗で描いたノートン形です。ノートン電流 I_N を変えると、水色の直線が上下に平行移動します。水色の直線が金色の直線とぴったり重なる I_N を探してください。
電流源並列も同じ直線を描く
電流源 I_N に抵抗 R_N を並列につないで端子から見ると、端子電流は I = I_N − V/R_N です。これは傾き −1/R_N の直線なので、テブナンの V-I 直線と同じ形です。端子を開いておくと電流はすべて R_N を流れて端子電圧が V = I_N·R_N、端子を短絡すると電流はすべて端子へ流れて I = I_N になります。つまりノートン電流は短絡電流そのものです。
電源変換: 二つの形態を行き来
二本の直線が重なるには、傾きと切片がどちらも等しくなければなりません。傾きが等しいには R_N = R_th、横軸の切片である開放電圧が等しいには I_N·R_th = V_th です。まとめると V_th = I_N·R_th、つまり I_N = V_th/R_th です。この一組の関係で、電圧源の直列形を電流源の並列形へ、またその逆へと自由に変えられ、これを電源変換といいます。
変換が回路を簡単にする
複雑な回路を解くとき、電源変換で電圧源と電流源を一つの種類にそろえると、枝をまとめやすくなります。並列の電流源どうしはそのまま足し、直列の電圧源どうしもそのまま足せばよいからです。テブナン、ノートン、電源変換は結局同じ箱を見る三つの方法で、問題ごとに最も扱いやすい姿を選んで使えば済みます。
最初の画面に戻ると
ノートン電流 I_N を変えると水色の直線が上下に動き、I_N = V_th/R_th = 2 A で金色のテブナン直線とぴったり重なりました。同じ抵抗に電圧源を立てても電流源を立てても、端子では一本の V-I 直線としてまったく同じでした。箱の見方が二つあっただけで、箱そのものは一つだったのです。