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CR · 直流解析

キルヒホッフの電圧則

閉じたループを一周すると、必ず出発した場所に戻ってきます。電位も同じです。この当たり前の事実がループ内の電圧を一つに結ぶ規則になり、その規則で未知の電圧を突き止める方法を、このユニットで学びます。

一周すれば電圧の和は 0

左の電源一つと抵抗三つが一つのループをなしています。電源は電圧を上げ、抵抗は電圧を下げますが、下側の抵抗の電圧降下だけがまだわかりません。V3 を変えて、ループを一周した電圧の和がちょうど 0 になるようにそろえてください。

未知の電圧降下 V3V3 = 8 V
環電圧の代数和
ΣV = −5 V
(+12) + (−5) + (−4) + (−8)
不均衡

電位は戻れば元通り

回路の各点は、それぞれ固有の電位をもっています。ある点から出発してループに沿って隣の点へ移るたびに電位は上がったり下がったりしますが、一周して出発点に戻れば、その点の電位は出発したときとまったく同じでなければなりません。一つの点が同時に二つの電位をもつことはできないからです。そのため途中の上がり下がりをすべて足すと 0 になります。

上昇は+、降下は−

ループを一方向に回りながら、電位が上がるものを +、下がるものを − と書きます。電源(EMF)を − 端子から + 端子の向きに通ると電圧が上がり、抵抗を電流の向きに通ると電圧が下がります。すべての項を符号まで含めて足すと、ΣV = 0 という一行になります。言い換えれば、電源が上げた電圧の和と抵抗が下げた電圧の和が等しいということです。

一つの式で未知の電圧を解く

一つのループに未知の電圧が一つだけなら、ΣV = 0 という式一つで値がすぐ求まります。この図では電源が +12V を上げ、二つの抵抗が 5V と 4V を下げるので、三つ目の抵抗の降下は 12 − 5 − 4 = 3V でなければなりません。回路全体を解くときは、こうしてループごとに KVL の式を、節点ごとに KCL の式を立てて連立させるのが、網目解析と節点解析の核心です。

観察ΣV = 0
ループ電圧の代数和は 0 です。
選ぶΣ(rise) ? Σ(drop)
上昇の和と降下の和が等しい。
空欄12 − 5 − 4 = ?
電源電圧から二つの降下を引くと 3 です。
自分でV3 = ?
残った降下が未知の電圧です。

最初の画面に戻ると

未知の降下を変えると、ループの電圧の和は一方の符号から出発して 0 を横切り、反対の符号へ移りました。和がちょうど 0 になったその点で、V3 は 3V でした。電源が上げた 12V を二つの抵抗が 5V と 4V に分け合い、残った 3V を三つ目の抵抗が受け持ったのです。ループを回れば元の場所に戻るという単純な事実一つで、未知の電圧を一度に突き止めたわけです。

キルヒホッフの電圧則(KVL)は、閉じたループに沿って一周した電圧の代数和が 0 だという法則です。上昇を +、降下を − とすると ΣV = 0、つまり電源が上げた電圧の和と抵抗が下げた電圧の和が等しくなります。一つの点の電位は一つしかないので(エネルギー保存)この法則はいつも成り立ち、ループごとにこの式を立てることが網目解析の土台になります。