seegongsik
CR · 直流解析

キルヒホッフの電流則

回路の一点で、電流は分かれたり合わさったりします。その点に電荷がたまらないという単純な事実が、入ってくる電流と出ていく電流を一つに結ぶ強力な規則になります。その規則で未知の電流を求める方法を、このユニットで学びます。

節点の電流の和を0に合わせる

中央の節点 N に四本の枝が集まっていて、三本の枝の電流はすでにわかっています。入ってくる電流を +、出ていく電流を − と数えるとき、四本目の枝の電流 I4 を変えて、節点に入る電流と出る電流を等しくそろえてください。そうすると電流の和はちょうど 0 になります。

未知電流 I4 (流入 +)I4 = −3 A
節点電流の代数和
ΣI = −5 A
(+5) + (−3) + (−4) + (−3)
不均衡

電荷は節点に溜まらない

節点は導線が出会う一点にすぎず、電荷をためておく器がありません。もし入ってくる電流が出ていく電流より多ければ、その差の分だけ電荷が休みなくたまり、電位は際限なく跳ね上がるはずですが、実際にはそんなことは起こりません。ですから入ってくる電流と出ていく電流は、どの瞬間にもぴったり等しくなければならず、これが節点に現れる電荷保存です。

符号で流入と流出を結ぶ

入ってくる電流を +、出ていく電流を − と決めると、入りと出が等しいということは、すべての電流を符号までそろえて足した値が 0 だという一行にまとまります。ΣI = 0。枝が何本あっても、電流の向きを最初にどう仮定しても、符号さえ一貫して守れば式はひとりでに合います。ある電流が実際には逆向きなら、その値が負になって出てくるだけです。

一つの式で未知の電流を解く

一つの節点に未知の電流が一つだけなら、ΣI = 0 という式一つでその値がすぐ求まります。わかっている電流を符号まで含めて足し、その和を 0 にする値が未知の電流です。この図では +5 と −3 と −4 を足すと −2 なので、四本目の電流は +2 でなければなりません。回路全体を解くときも、こうして節点ごとに KCL の式を立てることが節点解析法の出発点です。

観察ΣI = 0
節点電流の代数和は 0 です。
選ぶIin ? Iout
入ってくる電流と出ていく電流は等しくなります。
空欄5 − 3 − 4 = ?
わかっている電流の和は −2 です。
自分でI4 = ?
和を 0 にする値が未知の電流です。

最初の画面に戻ると

未知の電流を変えると、節点の代数和は一方の符号から出発して 0 を横切り、反対の符号へ移りました。和がちょうど 0 になる点で、I4 は +2A でした。わかっている +5、−3、−4 の和 −2 を埋める値が、まさにそれです。節点に電荷がたまらないという単純な事実一つで、未知の電流を一度に突き止めたのです。

キルヒホッフの電流則(KCL)は、一つの節点に入ってくる電流と出ていく電流が等しいという法則です。入りを +、出を − とすると ΣI = 0、つまり符号までそろえた電流の和は 0 です。節点は電荷を蓄えられないので(電荷保存)この法則はいつも成り立ち、節点ごとにこの式を立てることが節点解析法の土台になります。