分流回路
同じ電圧がかかれば電流はコンダクタンス比で分かれる
I_in = 12mA が R1 = 4kΩ と R2 の二つの枝へ並列に分かれる。R2 を動かそう。上の棒はコンダクタンス 1/R1 と 1/R2 に分かれた取り分、下の棒はその取り分だけ I_in を分け取った R2 枝の電流だ。二つの棒の R2 の取り分は常に同じ長さだ。R2 を大きくすると 1/R2 が減り、その枝の電流も減る。R2 枝の電流が目標 4mA に届くよう R2 を合わせよ。
並列は同じ電圧がかかる
並列に分かれると二つの枝が同じ二つの節点の間に結ばれ、電圧 V が同じだ。オームの法則をコンダクタンスで書くと枝電流は I = V/R = V·G で、G = 1/R は電流がどれだけ流れやすいかを表す。電圧 V が二つに同じなので、二つの電流の比 I2/I1 はそのままコンダクタンスの比 G2/G1、すなわち抵抗の逆比 R1/R2 になる。抵抗が小さく、コンダクタンスが大きい枝がより多くの電流を取る。電流がコンダクタンスに正比例するというこの一行が分流のすべてだ。
枝電流は反対側の抵抗の取り分だ
全体の電流は二つの枝の和なので I_in = V·(G1+G2)、よって V = I_in/(G1+G2) だ。R2 枝の電流は I_2 = V·G2 = I_in·G2/(G1+G2) だ。分流比 G2/(G1+G2) は R2 枝が全コンダクタンスに占める取り分だ。コンダクタンスを抵抗に戻すと G2/(G1+G2) = (1/R2)/((1/R1)+(1/R2)) = R1/(R1+R2) となり、枝電流は反対側の抵抗に比例する。I_2 = I_in·R1/(R1+R2)。分子に自分の R2 でなく反対側の R1 が来るこの逆転が分流の表式だ。分圧では自分の抵抗 R2 が分子だった。
分圧の双対な鏡
分圧は直列で電圧を抵抗比で分けた。分流はその鏡で、並列で電流をコンダクタンス比で分ける。直列と並列、電圧と電流、抵抗とコンダクタンスが一度に裏返った双対関係だ。だから式の形も同じで文字だけが入れ替わる。分圧は自分の抵抗が分子だったが、分流は反対側の抵抗が分子だ。この二つの道具を手にすれば、直列と並列が混ざった回路でどの節点の電圧もどの枝の電流も一行で読み取れる。
最初の画面に戻ると
R2 を大きくするほど 1/R2 が減り、R2 枝の電流の棒は短くなり、目標 4mA に届いたのは R2 が 8kΩ のときだった(R1 = 4、I_in = 12)。上のコンダクタンスの棒で R2 枝が占めた取り分と、下の電流の棒の長さは終始同じだった。二つの枝に同じ電圧がかかるので電流がコンダクタンスに正比例して分かれたからだ。抵抗で書くと I_2 = I_in·R1/(R1+R2)、反対側の抵抗 R1 が分子に来るのが分圧と鏡のように裏返った点だ。