物理学Ⅱ波動と物質の性質

特殊相対性理論

Special Relativity

アインシュタインの2つの仮定
💡 なぜ特殊相対性理論が必要か
①19世紀末:光の速度は観測者が動いても変わらない(マイケルソン·モーリー実験)
②これはニュートン力学と矛盾!→ アインシュタインが新理論を提示
③仮定1:全ての慣性系で物理法則は同じ(相対性原理)
④仮定2:光の速度は観測者に無関係で常にc(光速不変)
⑤この2つから時間の遅れ·長さの収縮·E=mc²が導かれる!
時間の遅れ — 動く時計は遅い
0.6
ローレンツ因子
γ = 1\sqrt{1 - v²/c²}
v → cならγ → ∞(効果が最大)
時間の遅れ
Δt = γΔt₀
動く時計はγ倍遅く流れる
🔬 ミューオンの寿命 — 実証!
①ミューオン:宇宙線が大気上層で作る粒子
②ミューオンの寿命約2.2μs → 光速でも~660mしか進めない
③なのに高度10kmで生成されたミューオンが地表で観測される!
④理由:ミューオンは0.998cで飛び、γ ≈ 15.8
⑤ミューオン基準寿命2.2μs → 地球基準34.8μs → 約10km可能!
長さの収縮 — 運動方向に縮む
長さの収縮
L = L₀γ
動く物体は運動方向に収縮
📐 時間の遅れと長さの収縮の関係
①Δt₀:固有時間(出来事の場所で測定)
②L₀:固有長(物体と共に静止状態で測定)
③時間が遅れる ↔ 長さは縮む(同現象の両面)
④v ≪ cならγ ≈ 1 → 日常では差を感じない
質量-エネルギー等価 E = mc²
質量-エネルギー等価
E₀ = mc²
静止質量mは自身でmc²のエネルギーを持つ
相対論的全エネルギー
E = γmc²
運動エネルギーを含む全エネルギー = γmc²
相対論的運動エネルギー
Ek = (γ - 1)mc²
全エネルギー − 静止エネルギー = 運動エネルギー
💣 1gが持つエネルギー
①E = mc² = 0.001 × (3×10⁸)² = 9 × 10¹³ J
②これはTNT約21.5キロトン相当(広島原爆規模!)
③太陽:毎秒約400万トンの質量をエネルギーに変換
④核分裂·核融合:質量の一部がエネルギーへ
⑤質量保存ではなく'質量+エネルギー'保存がより正確
総まとめ
時間の遅れ
Δt = γΔt₀
遅い時計
長さの収縮
L = L₀γ
短くなる棒
質量-エネルギー
E = mc²
質量自体がエネルギー
🎯 試験ポイント
①γ = 1/√(1−v²/c²) — vがcに近いほど劇的に増加
②時間の遅れ:Δt = γΔt₀(動く時計が遅い)
③長さの収縮:L = L₀/γ(運動方向のみ収縮)
④E₀ = mc² — 静止エネルギー(質量とエネルギーの等価)
⑤ミューオン寿命延長、GPS補正 — 相対論の実生活応用