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高校2~高校3年生 (16-18歳)

物理 物質波と不確定性原理 わかりやすく

Matter Wave & Uncertainty

光が波でありながら粒子の性質ももつなら、逆に電子のような粒子も波の性質をもつかもしれない、というのがド・ブロイの考えです。 物質波の波長は λ = h/p で運動量に反比例するので、軽い電子は原子ほどの大きさの波長をもち回折が観測されますが、野球のボールの波長は 10⁻³⁴ m ほどで、まったく現れません。 粒子の位置と運動量を同時に望むだけ正確に知ることはできない、という限界がハイゼンベルクの不確定性原理です。 図で運動量と運動エネルギーを変えると、物質波の波長がどれだけ短くなるかが表れます。

物質も波なのか

💡 ド・ブロイの考え
①光が波でありながら粒子の性質ももつなら、粒子も波の性質をもつのではないか
②1924 年、ド・ブロイはすべての物質が波動性をもつと提案した
③波長は運動量に反比例するので、質量の小さい粒子ほど波長が長く、波動性が現れやすい
④野球のボールの波長は約 10⁻³⁴ m で原子よりはるかに小さく、観測する方法がない
⑤電子の波長は約 10⁻¹⁰ m で原子の間隔と同じくらいなので、結晶で回折が観測される

ド・ブロイ波長と運動量

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ド・ブロイ波長
λ = hp = hmv
波長 = プランク定数 ÷ 運動量
📐 式の読み方
①プランク定数 h = 6.63 × 10⁻³⁴ J·s はとても小さい値である
②p = mv なので、質量が大きいほど波長はとても短くなる
③同じ粒子でも速くなって運動量が大きくなれば波長は短くなり、図で p を 2 倍にすると λ は半分になる
④そのため、波動性がはっきり現れるのは電子のような軽い粒子だけである

運動エネルギーと波長

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運動エネルギーと波長
λ = h√(2mE)
運動エネルギー E = p²/2m から得た p = √(2mE) を λ = h/p に代入した式
光子エネルギー
E = hf = hcλ
光電効果で使う光子の式で、物質波の波長は λ = h/p で求める
🔬 電子線回折の実験
①1927 年、デビッソンとジャーマーはニッケルの結晶に電子を当てて回折像を得た
②電子の波長が結晶中の原子の間隔と同じくらいであることが確かめられた
③これが物質波を初めて実験で確かめた例である
④電子顕微鏡は、光の代わりに波長のずっと短い電子の物質波を使い、より小さなものまで見分ける

ハイゼンベルクの不確定性原理

不確定性原理
Δx · Δp ≥ h4π
位置の不確定性 × 運動量の不確定性 ≥ h/4π
🔍 なぜ両方を正確に測れないのか
①電子の位置を見るには光(光子)を当てなければならない
②波長の短い光を使うと位置は正確になるが、光子の運動量が大きいので電子の運動量が大きく乱される
③波長の長い光を使うと運動量はあまり乱されないが、位置がぼやける
④これは測定技術の限界ではなく、自然にもともとある限界である
⑤h がとても小さいので、身のまわりの物体ではこの不確定性は現れない
⑥Δx を狭めるほど Δp の最小値は大きくなり、その逆も成り立つ

比較

古典力学と量子力学
区分古典力学量子力学
粒子の位置正確に決められる不確定性 Δx がある
運動量正確に決められる不確定性 Δp がある
同時測定両方とも精密に測れるΔx·Δp ≥ h/4π の限界がある
適用対象身のまわりの物体電子や陽子などの微視的な粒子

例題で確認

例題 1
粒子の運動量が 2 倍になると、ド・ブロイ波長は何倍になるか?
1
ド・ブロイ波長は λ = h/p で、運動量に反比例する。
λ = hp
2
p が 2 倍になると、λ は 1/2 倍になる。
p→2p ⇒ λ ∝ 12p = 12λ
▸ 1/2 倍
速い粒子や重い粒子ほど運動量が大きく波長が短いので、その分だけ波動性は現れにくい。
例題 2
粒子の運動エネルギーを 4 倍にすると、ド・ブロイ波長は何倍になるか?
1
λ = h/√(2mE) で、波長は √E に反比例する。
λ = h√(2mE)
2
E が 4 倍になると √E は 2 倍なので、λ は 1/2 倍になる。
E→4E ⇒ λ ∝ 1√(4E) = 12λ
▸ 1/2 倍
エネルギーが n 倍になると波長は 1/√n 倍になる。エネルギーを 4 倍にしても、波長は 1/4 ではなく半分になることに注意する。

まとめ

ド・ブロイ波長
λ = hmv
すべての物質の波長 = プランク定数 ÷ 運動量
不確定性原理
Δx · Δp ≥ h4π
位置と運動量を同時に望むだけ精密に測ることはできない
韓国修能 類題
電子の位置をより正確に測り、位置の不確定性 Δx を 1/2 にすると、運動量の不確定性 Δp の最小値はどう変わるか?
①12 倍
②変化なし
③2 倍
④4 倍
⑤14 倍
▸ ③ 2 倍
1
不確定性原理 Δx·Δp ≥ h/4π では、二つの不確定性の積に下限がある。
Δx · Δp ≥ h4π
2
Δx が 1/2 倍になると、積の下限を守るために Δp の最小値は 2 倍になる。
Δx→12Δx ⇒ Δp ≥ 2 × h4πΔx
🎯 試験ポイント
①ド・ブロイ波長 λ = h/p = h/mv は、質量や速さが大きいほど短い
②電子線回折の実験が物質波の実験的な証拠である
③不確定性原理 Δx·Δp ≥ h/4π は自然の根本的な限界である
④身のまわりの物体では h が小さすぎて、波動性も不確定性も無視できる
⑤電子顕微鏡は、電子の物質波の波長が光より短いので分解能が高い

最終更新

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