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高校2~高校3年生 (16-18歳)

化学 溶液の性質 わかりやすく

Solution Properties

水に食塩や砂糖を溶かすと、純粋な水より高い温度で沸騰し、低い温度で凍ります。 溶けている溶質の粒子が溶媒分子の蒸発や結晶化をじゃまするためで、このように溶質の種類によらず粒子の数だけで決まる性質を束一的性質といいます。 沸点上昇と凝固点降下は質量モル濃度に比例し、半透膜をはさんだ浸透圧はモル濃度と絶対温度に比例します。イオンに分かれる電解質は、粒子の数が増えたぶん(ファントホッフ係数 i)効果も大きくなります。 図で質量モル濃度を上げると、二つの温度変化が同じ目盛りの上でいっしょに大きくなり、半透膜の両側の水位の差が開きます。

溶質を溶かすと何が変わるか

💡 水に食塩を入れると
①純粋な水は 1 気圧で 0 ℃ で凍り、100 ℃ で沸騰する
②食塩水は 0 ℃ になっても凍らず、100 ℃ になっても沸騰しない
③溶けている溶質粒子が水面の一部を占めるので、水分子が蒸発しにくくなる。だからより高い温度にならないと沸騰しない
④溶質粒子は水分子が氷の結晶として並ぶのもじゃまするので、より低い温度にならないと凍らない
⑤この効果は何が溶けたかではなく、いくつ溶けたかで決まる。これが束一的性質だ

沸点上昇と凝固点降下

1.0 mol/kg
沸点上昇
ΔTb = Kb × m
Kb:モル沸点上昇(水:0.52 ℃·kg/mol)
凝固点降下
ΔTf = Kf × m
Kf:モル凝固点降下(水:1.86 ℃·kg/mol)
🔍 図から読み取ること
①濃度を上げると沸点は上がり、凝固点は下がる。どちらも質量モル濃度に比例する
②水の K_f(1.86)は K_b(0.52)の約 3.6 倍なので、同じ目盛りで描いた二本の棒も凝固点のほうが 3.6 倍長い
③冬に道路へ塩化カルシウムをまくのは、凝固点降下を利用して雪や氷をとかすためだ
④浸透圧の欄は、25 ℃ でモル濃度が質量モル濃度に等しいとして計算した値だ

浸透圧

浸透圧
π = MRT
M:モル濃度(mol/L)、R:気体定数、T:絶対温度(K)
💡 浸透圧のしくみ
①半透膜は水分子を通し、溶質粒子は通さない
②水は薄いほうから濃いほうへ移り、濃いほうの水位が上がる。これが浸透だ
③この移動を止めるには濃いほうに余分な圧力をかける必要があり、その最小の圧力が浸透圧だ
④植物の根が水を吸い上げることや、点滴の液を血液と浸透圧の等しい濃度にそろえることは、この原理による
⑤π = MRT は理想気体の状態方程式 PV = nRT と同じ形だ

電解質とファントホッフ係数

ファントホッフ係数
ΔT = i × K × m
i = 溶液中の実際の粒子の数 / 溶かした溶質の物質量
💡 電解質の効果はなぜ大きいのか
①NaCl は Na⁺ と Cl⁻ の二つのイオンに分かれるので i ≈ 2
②CaCl₂ は Ca²⁺ 一つと Cl⁻ 二つに分かれるので i ≈ 3
③ブドウ糖(C₆H₁₂O₆)はイオンに分かれない非電解質で i = 1
④だから同じ質量モル濃度でも、電解質の束一的性質の効果は i 倍大きい
⑤融雪剤に CaCl₂ がよく使われるのも、同じ物質量で NaCl より多くの粒子を出すからだ

例題で確認

例題 1
水に非電解質を溶かして 2 mol/kg の溶液をつくった。この溶液の凝固点は。(水の Kf = 1.86 ℃·kg/mol)
1
凝固点降下 ΔTf = Kf × m を求める。
ΔTf = 1.86 × 2 = 3.72 ℃
2
純粋な水の凝固点 0 ℃ から ΔTf だけ下がる。
凝固点 = 0 − 3.72 = −3.72 ℃
▸ −3.72 ℃
非電解質なので i = 1。図で濃度を 2.0 にすると、凝固点の棒が同じ値を示す。
例題 2
水に NaCl を溶かして 1 mol/kg の溶液をつくった。沸点は。(Kb = 0.52 ℃·kg/mol、NaCl の i = 2)
1
電解質なのでファントホッフ係数を掛ける:ΔTb = i × Kb × m。
ΔTb = 2 × 0.52 × 1 = 1.04 ℃
2
純粋な水の沸点 100 ℃ に ΔTb を足す。
沸点 = 100 + 1.04 = 101.04 ℃
▸ 101.04 ℃
NaCl は Na⁺ と Cl⁻ の二つのイオンに分かれて粒子の数が 2 倍になるので、同じ濃度の非電解質より沸点が 2 倍上がる。

まとめ

束一的性質
沸点上昇、凝固点降下、浸透圧、蒸気圧降下
溶質の種類ではなく、粒子の数に比例する四つの性質
韓国修能 類題
27 ℃ で 0.1 M のブドウ糖水溶液の浸透圧は。(R = 0.0821 L·atm/(mol·K))
①1.23 atm
②2.46 atm
③0.82 atm
④24.6 atm
⑤8.21 atm
▸ ② 2.46 atm
1
浸透圧 π = MRT を使い、温度を絶対温度に直す。
π = MRT, T = 27 + 273 = 300 K
2
M = 0.1、R = 0.0821、T = 300 を代入する。
π = 0.1 × 0.0821 × 300 ≈ 2.46 atm
🎯 試験ポイント
①束一的性質は溶質粒子の数だけに比例し、種類には関係しない
②ΔT_b = K_b · m、ΔT_f = K_f · m で、水の K_b = 0.52、K_f = 1.86
③電解質はイオンに分かれたぶん効果が i 倍になる
④浸透圧 π = MRT は理想気体の状態方程式と同じ形
⑤質量モル濃度(溶質 mol / 溶媒 kg)は温度が変わっても変わらない

最終更新

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