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高校2~高校3年生 (16-18歳)

化学 平衡の移動 わかりやすく

Le Chatelier's Principle

平衡に達した反応に反応物を加えたり、圧力や温度を変えたりすると、平衡はその場にとどまらず新しい平衡へ移ります。 このとき平衡は加えられた変化をやわらげる向きに移動し、これをルシャトリエの原理といいます。反応物を増やせばそれを使う正反応の向きに、圧力を上げれば気体分子の数が少ない側に移動します。 同じ温度なら濃度や圧力を変えても平衡定数 K は変わらず、温度を変えたときだけ K そのものが変わります。触媒は平衡の位置を変えず、平衡に達するまでの時間だけを短くします。 図で反応物の量と圧力を変えると、新しい平衡の濃度と分子の数がどちらへ移るかを確かめられます。

平衡は変化をやわらげる向きに動く

💡 炭酸飲料のふたを開けると
①平衡は、正反応と逆反応が張り合ってつり合っている状態だ
②そこへ外から変化を加えると、系はその変化を少しやわらげる向きに反応して新しい平衡を探す
③反応物を加えるとそれを使う正反応が、圧力を上げると気体分子の数を減らす向きが優勢になる
④炭酸飲料のふたを開けると圧力が下がり、溶けていた CO₂ が気体として出ていく向きに平衡が移動するので泡が出る
⑤この傾向をまとめたものがルシャトリエの原理だ

濃度を変えたとき

0 mol/L
濃度の変化
[反応物] ↑ → 正反応の向きに移動 → 生成物 ↑
増えた物質を使い切る向き、減った物質をつくり直す向きに移動する
🔍 その向きに移動する理由
①最初の平衡では [A] = [B] = 1 mol/L で、K = 1
②A を 0.5 mol/L 加えた直後は Q = [B] / [A] = 1 / 1.5 ≈ 0.67 で、K より小さい
③Q < K なので正反応が進んで A が B に変わり、[A] = [B] = 1.25 mol/L で再び Q = K になる
④加えた 0.5 mol/L のうち半分だけが B に変わるので、新しい平衡でも A は最初より多い。平衡の移動は変化をやわらげるだけで、打ち消しはしない
⑤A を除くと Q > K となり、逆反応が進む

圧力を変えたとき

2 atm
圧力の効果
P ↑ → 気体分子の数が少ない側へ移動
分子の数を減らして圧力の上昇をやわらげる。両辺の気体分子の数が等しければ移動しない
💡 温度を変えたとき
①温度を上げると吸熱反応の向きに移動する。熱を吸収して温度の上昇をやわらげる向きだ
②温度を下げると発熱反応の向きに移動する
③濃度や圧力の変化と違い、温度の変化は K の値そのものを変える
④N₂O₄ ⇌ 2NO₂ の正反応は吸熱なので、温度を上げると褐色の NO₂ が増えて気体の色が濃くなる

触媒と平衡

🔍 触媒は平衡を移動させない
①触媒は正反応と逆反応の速さを同じ割合で大きくする
②そのため平衡に達するまでの時間が短くなるだけで、平衡の位置と K は変わらない
③体積一定の容器に反応しない気体(He など)を加えると全圧は上がるが、それぞれの気体の分圧は変わらないので平衡も変わらない

例題で確認

例題 1
N₂(g) + 3H₂(g) ⇌ 2NH₃(g) が平衡にあるとき、圧力を上げると平衡はどちらへ移動するか。
1
圧力を上げると、気体分子の数を減らす向きに移動する。
2
反応物側は 1 + 3 = 4 mol、生成物側は 2 mol なので、分子の数が少ない生成物側、つまり正反応の向きに移動する。
▸ 正反応の向き(NH₃ が増える)
アンモニアをつくるハーバー法で高い圧力を使うのはこのためだ。両辺の気体分子の数が等しい反応なら、圧力を変えても平衡は変わらない。
例題 2
正反応が発熱(ΔH < 0)である平衡で温度を上げると、平衡はどちらへ移動し、K の値はどう変わるか。
1
温度を上げると、熱を吸収する向き、つまり吸熱の逆反応の向きに移動する。
2
新しい平衡では生成物が減って反応物が増えるので、K は小さくなる。K を変える条件は温度だけだ。
▸ 逆反応の向きに移動し、K は小さくなる
発熱反応では温度を上げると K が小さくなり、下げると K が大きくなる。吸熱反応ではその逆になる。

まとめ

ルシャトリエの原理
外から加えた変化 → その変化をやわらげる向きに平衡が移動
濃度・圧力の変化では K は変わらず、温度の変化でだけ K が変わる
韓国修能 類題
次のうち、平衡 N₂O₄(g) ⇌ 2NO₂(g) の平衡位置を移動させない操作は?
①温度を上げる
②容器の体積を減らして圧力を上げる
③NO₂ を加える
④触媒を加える
⑤N₂O₄ を除く
▸ ④ 触媒を加える
1
触媒は正反応と逆反応の速さを同じように大きくし、平衡に達するまでの時間だけを短くする。
2
平衡の位置と K は変わらないので、④ は平衡を移動させない。ほかは温度、圧力、濃度を変える操作だ。
🎯 試験ポイント
①濃度を上げると、その物質を使い切る向きに移動する
②圧力を上げると、気体分子の数を減らす向きに移動する
③温度を上げると吸熱の向きに移動し、K の値が変わる
④触媒は平衡の位置を変えず、平衡に達するまでの時間だけを短くする
⑤体積一定で貴ガスを加えても平衡は変わらない

最終更新

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