seegongsik
高校1~高校2年生 (15-17歳)

化学基礎 化学反応式と量的関係 わかりやすく

Stoichiometry

化学反応式からは、どの物質が反応して何ができるかだけでなく、それぞれがどれだけ反応するかも読み取れます。 係数の比は物質量の比で、同じ温度と圧力の気体どうしなら体積の比にもなります。 反応物の一つが先になくなると反応は止まり、この限定試薬が生成物の量を決め、もう一方の反応物は残ります。それでも反応の前後で原子の数は変わらないので、全体の質量は保存されます。 図で水素と酸素の量を変えると、物質量の比、先になくなる反応物、質量保存を順に確かめられます。

化学反応式から読み取れること

2 mol
💡 係数 = 物質量の比
①2H₂ + O₂ → 2H₂O の係数の比は 2 : 1 : 2
②これは分子の数の比であり物質量の比でもあるので、H₂ 2 mol は O₂ 1 mol と反応して H₂O 2 mol をつくる
③H₂ を増やすと、三本の棒はいつも 2 : 1 : 2 を保ったままいっしょに伸びる
④質量で見ると、H₂ 4 g と O₂ 32 g から H₂O 36 g ができる。物質量の合計は 3 mol から 2 mol に減るが、質量の合計は変わらない

限定試薬

4 mol
1.5 mol
限定試薬の見つけ方
各反応物の投入mol係数を比較 → 最小が限定試薬
限定試薬を使い切ると反応は止まり、生成物の量は限定試薬で決まる
🔍 図の最初の状態で確かめる
①H₂ 4 mol がすべて反応するには O₂ が 4 ÷ 2 = 2 mol 必要だが、入れた O₂ は 1.5 mol しかない
②だから O₂ が先になくなる限定試薬になる。O₂ 1.5 mol は H₂ 3 mol と反応して H₂O 3 mol をつくる
③反応できなかった H₂ 1 mol はそのまま残る。このように残る反応物を過剰試薬という
④O₂ を 2 mol に上げると二つの反応物は過不足なく反応し、それより多く入れると今度は H₂ が限定試薬になる

質量保存の法則

質量保存
反応物の質量の和 = 生成物の質量の和
反応は原子の組み合わせを変えるだけで、原子を新しくつくったり消したりはしない
物質量 → 質量
m = n × M
n:物質量、M:モル質量(g/mol)
💡 量的関係を解く手順
①係数を合わせて化学反応式を完成させる。反応の前後で元素ごとの原子の数が等しくなるようにする
②与えられた量(質量、気体の体積、粒子の数)を物質量に直す
③係数の比から、求める物質の物質量を出す
④その物質量を、問われている単位(質量、体積など)に直す

実際に解いてみる

例題 1
2H₂ + O₂ → 2H₂O で、H₂ 4 mol が完全に反応するとき、できる H₂O の物質量は。
1
係数の比は物質量の比なので、H₂ と H₂O の物質量の比を書く。
H₂ : H₂O = 2 : 2 = 1 : 1
2
比が 1 : 1 なので、反応した H₂ の物質量がそのままできた H₂O の物質量になる。
4 mol H₂ → 4 mol H₂O
▸ 4 mol
最初の図で H₂ を 4 mol にすると、H₂O の棒も 4 mol になる。このとき必要な O₂ は 2 mol だ。
例題 2
C + O₂ → CO₂ で、炭素(C)6 g が完全燃焼するときにできる CO₂ の質量は。(C = 12、O = 16)
1
炭素の質量を物質量に直す。
n(C) = 6 g ÷ 12 g/mol = 0.5 mol
2
係数の比 C : CO₂ = 1 : 1 から CO₂ の物質量を出し、モル質量 M(CO₂) = 12 + 2 × 16 = 44 g/mol を掛ける。
0.5 mol × 44 g/mol = 22 g
▸ 22 g
質量 → 物質量 → 係数の比 → 物質量 → 質量の順にそのまま進んだ。炭素 6 g に酸素 16 g が加わって CO₂ 22 g になるので、質量も保存されている。

まとめ

量的関係の要点
係数の比 = 物質量の比 = 分子数の比 = 体積の比(同じ温度・圧力の気体)
すべての量的関係は化学反応式の係数から始まる
2022 評価院 模試 化学Ⅰ 類題
N₂ + 3H₂ → 2NH₃ で、N₂ 2 mol と H₂ 3 mol を反応させるとき、できる NH₃ の最大の物質量は。(一方の反応物が不足する)
①1 mol
②2 mol
③3 mol
④4 mol
⑤6 mol
▸ ② 2 mol
1
N₂ 2 mol をすべて使うには H₂ が 2 × 3 = 6 mol 必要だが、H₂ は 3 mol しかないので、H₂ が限定試薬になる。
2
限定試薬の H₂ 3 mol に、係数の比 NH₃ : H₂ = 2 : 3 を当てはめる。
3 mol H₂ × 23 = 2 mol NH₃
🎯 試験ポイント
①係数の比は物質量の比で、同じ温度と圧力の気体なら体積の比でもある
②限定試薬は、各反応物の物質量を係数で割った値が最も小さいもの
③反応の前後で全体の質量は変わらないが、全体の物質量は変わることがある
④物質量 → 質量は m = n M、0 ℃ · 1 気圧の気体の物質量 → 体積は V = 22.4 L × n
⑤係数合わせ:元素ごとに反応の前後で原子の数をそろえる

最終更新

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