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高校1~高校2年生 (15-17歳)

生物基礎 刺激と反応 — 神経系 わかりやすく

Nervous System & Action Potential

ニューロンは刺激を受けて電気信号をつくり、その信号を次の細胞へ渡す神経細胞です。 膜電位が閾値に達すると活動電位がいつも同じ大きさで生じ、閾値にとどかなければまったく生じません。これを全か無かの法則といいます。 一つのニューロンの中では活動電位が軸索に沿って電気的に伝導し、ニューロンどうしのあいだのシナプスでは神経伝達物質が興奮を化学的に伝達します。 図では刺激の強さを 1 から 10 まで変えながら、閾値をこえた瞬間に活動電位が生じるようすと、刺激が強くなると活動電位の大きさではなく回数がふえるようすを見ることができます。

神経系の基本単位、ニューロン

⚡ ニューロンは信号を伝える細胞
①ニューロン(神経細胞)は刺激を受けて電気信号をつくり、それを伝える細胞である
②信号は樹状突起 → 細胞体 → 軸索 → 神経終末の順に進む
③神経終末と次のニューロンとのあいだのせまいすきまであるシナプスでは、神経伝達物質が信号を渡す

活動電位と閾値

3
💡 刺激の強さを変えると
①刺激の強さが 4 以下だと、膜電位は少し上がったあと閾値(−55 mV)にとどかずにもどる
②刺激の強さが 5 になると膜電位が閾値をこえ、+30 mV までかけ上がる活動電位が生じる
③刺激をさらに強くしても活動電位の頂点は +30 mV のままで、そのかわり同じ時間に生じる回数がふえる
④これが全か無かの法則で、神経は刺激の強さを活動電位の大きさではなく頻度で伝える

興奮の伝導と伝達

活動電位が生じる過程
静止状態(−70 mV)→ 脱分極(+30 mV まで)→ 再分極 → 過分極(約 −80 mV)→ 静止状態にもどる
Na⁺ チャネルが開いて Na⁺ が流入すると脱分極、K⁺ チャネルが開いて K⁺ が流出すると再分極が起こり、Na⁺-K⁺ ポンプがイオンの分布をもとにもどす

伝導と伝達

興奮の伝導と伝達
項目興奮の伝導興奮の伝達
起こる場所一つのニューロンの中(軸索に沿って)ニューロンどうしのあいだ(シナプス)
しくみ電気的(活動電位がとなりの部分に広がる)化学的(神経伝達物質)
方向刺激を受けた場所から両方向に広がりうる一方向(神経終末 → 次のニューロン)
速度速い(髄鞘があれば跳躍伝導でさらに速い)比較的遅い(物質がすきまをわたる必要がある)

ヒトの神経系

神経系の分類

ヒトの神経系のつくり

例題で確認

例題 1
閾値が −55 mV のニューロンに刺激をあたえたところ、膜電位が −60 mV まで上がった。活動電位は生じるか。
1
活動電位は、膜電位が閾値以上に達したときにだけ生じる。
2
−60 mV は閾値の −55 mV より低いので、閾値に達していない。
▸ 生じない
図で刺激の強さを 4 以下にすると、膜電位の曲線は閾値の線の下で折り返す。閾値にとどかなければ、活動電位は少しも生じない。
例題 2
閾値より強い刺激を、強さを変えて二回あたえた。二つの場合の活動電位の大きさをくらべるとどうなるか。
1
全か無かの法則により、閾値に達すると活動電位はいつも同じ大きさで生じる。
2
刺激がより強くても活動電位の頂点は同じで、そのかわり同じ時間に生じる回数がふえる。
▸ 二つの活動電位の大きさは同じ
図で刺激を 5、7、9 と強くすると、頂点がどれも +30 mV の活動電位が 1 回、2 回、3 回とふえる。脳はこの回数のちがいから刺激の強さを知る。

総まとめ

全か無かの法則
膜電位 ≥ 閾値 → いつも同じ大きさの活動電位/膜電位 < 閾値 → 活動電位なし
刺激の強さは活動電位の大きさではなく、生じる頻度で伝えられる
韓国修能 類題
ニューロンの活動電位と興奮伝達についての説明として正しくないものは?
①静止状態の膜電位は約 −70 mV である。
②脱分極は Na⁺ が細胞内に流入して起こる。
③刺激が閾値にとどかなければ活動電位は生じない。
④シナプスでは興奮が神経伝達物質によって伝達される。
⑤刺激が強いほど活動電位は大きくなる。
▸ ⑤ 刺激が強いほど活動電位は大きくなる。
1
全か無かの法則により、閾値に達すると活動電位はいつも同じ大きさで生じる。
2
刺激の強さは活動電位の大きさではなく頻度で伝えられるので、⑤は誤りである。
🎯 試験ポイント
①ニューロンの信号は樹状突起 → 細胞体 → 軸索 → 神経終末と進む
②静止電位は約 −70 mV、閾値は約 −55 mV、活動電位の頂点は約 +30 mV である
③全か無かの法則:閾値に達すると活動電位はいつも同じ大きさで生じ、刺激が強くなると頻度がふえる
④伝導は一つのニューロンの中での電気的な移動で、伝達はシナプスでの神経伝達物質による一方向の移動である
⑤髄鞘のあるニューロンでは跳躍伝導が起こり、伝導速度が速い

最終更新

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