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高校3年生 (17-18歳)

数III 数列の極限 わかりやすく

Limit of a Sequence

数列は、番号のついた数が限りなく続く並びです。 番号 n を大きくしていくとき、項がある 1 つの値に限りなく近づくなら、その値を極限といい、数列はその値に収束するといいます。 1 つの値に集まらず、限りなく大きくなったり 2 つの値の間を行き来したりすれば発散です。 図で n を増やすと aₙ = 1 + 1/n が L = 1 に近づき、ε を小さくすると帯の中に入りはじめる番号 N が後ろにずれていく様子が見られます。

数列が近づく値

数列は項の番号 n が限りなく大きくなる数の並びなので、最後の項がない。だから数列の極限は、どれか 1 つの項の値を問うものではなく、番号が十分大きくなったあとの項が 1 つの値 L の近くにとどまるかどうかを問うものである。L のまわりにどれほど狭い帯をとっても、ある番号から先のすべての項がその帯の中に入るなら、数列は L に収束するといい、そのような L がなければ発散するという。関数の極限が実数 x が a に近づく場合を扱うのに対し、数列の極限は自然数の番号 n が限りなく大きくなる場合だけを扱う。こう定めておくと、収束する 2 つの数列の和・差・積の極限は、それぞれの極限の和・差・積として計算でき、分母の極限が 0 でなければ商も同じである。

最初の図の点は aₙ = 1 + 1/n のはじめの 20 項で、赤い点線が極限 L = 1 である。スライダーで選んだ第 n 項までが金色に点き、上の帯にはその項の値と極限の線までの距離 |aₙ − 1| = 1/n が表示される。n を 1 から 20 まで増やすと距離は 1, 1/2, 1/3, … と小さくなって 0.05 になる。縮み方はしだいに小さくなるが、距離が 0 になることはない。2 番目の図では、ε のスライダーで L のまわりの緑の帯の幅を決める。帯の中に入った項は緑、外にある項は金色で、白い点線は、そこから先のすべての項が帯の中に入る最初の番号 N である。ε を小さくすると N は後ろにずれるが、どんな ε を選んでも N は必ず決まる。

5個
👀 図から読み取ること
①金色の点が数列の項で、赤い点線が極限 L = 1 である
②n が大きくなるほど、項と点線の距離 1/n は小さくなって 0 に近づく
③距離が 0 になる項はないが、どんなに小さな距離を決めても、ある番号から先のすべての項はそれより近い。これが収束である

ε-N で正確に言う

項が大きくなり続けるからといって、数列が必ず発散するわけではない。3 番目の図の n/(n + 1) は増える一方なのに 1 を超えず、1 に収束する。反対に (−1)ⁿ(1 + 1/n) は項の大きさが 1 に近づくのに、符号が交互に変わって 1 の近くと −1 の近くを行き来するので、1 つの値に集まらず発散する。限りなく大きくなる発散と振動する発散は、同じ発散でも形が違うので区別しておくとよい。はじめの数項だけを見て判定してもいけない。収束はある番号から先のすべての項についての話なので、前のほうの項がどれほど離れていても結論は変わらない。分数式は最高次の項で割って 1/n の形が 0 に近づくかを見て、sin n のように範囲の決まった因数は上下からはさんで判定する。

0.1
📏 ε の帯と番号 N
①ε は極限値のまわりに許す誤差、つまり帯の半分の幅である
②aₙ = 1 + 1/n は 1/n < ε のとき帯の中に入るので、N = ⌊1/ε⌋ + 1 ととればよい。ε = 0.1 なら N = 11 である
③ε をどれほど小さくとってもこのような N があることが、収束の正確な定義である
ε-N による定義
∀ε > 0, ∃N : n ≥ N ⇒ |an − L| < ε
どんな正の数 ε に対しても、n ≥ N のすべての項が |aₙ − L| < ε を満たすような番号 N がある

収束と発散をくらべる

1+1/n
🔍 3 つの様子
①1 + 1/n は上から 1 に近づいて収束する
②(−1)ⁿ(1 + 1/n) は 1 の近くと −1 の近くを交互に行き来し、1 つの値に集まらないので発散する(振動)
③n/(n + 1) は下から 1 に近づいて収束する。増え続けても収束することはある

極限の基本性質

和・差・積の極限
lim(an ± bn) = α ± β, lim(an · bn) = α · β
lim aₙ = α, lim bₙ = β のとき、和・差・積の極限はそれぞれの極限の和・差・積である
商の極限
lim anbn = αβ (β ≠ 0)
β ≠ 0 かつ bₙ ≠ 0 のとき、商の極限は極限の商である
はさみうちの原理
an ≤ cn ≤ bn, lim an = lim bn = L ⇒ lim cn = L
両側から同じ値にせまる 2 つの数列にはさまれた数列も、その値に収束する

例題

例題 1
極限 limn→∞ 2n+3n-1 の値を求めよ。
1
分子と分母をそれぞれ n で割る。
2n+3n-1 = 2 + 3/n1 - 1/n
2
n → ∞ のとき 3/n → 0, 1/n → 0 である。
2 + 01 - 0 = 2
▸ 2
分数式の極限は、分母の最高次の項で分子と分母を割るのが基本である。
例題 2
極限 limn→∞ sin nn の値を求めよ。
1
−1 ≤ sin n ≤ 1 なので、各辺を正の数 n で割る。
-1n ≤ sin nn ≤ 1n
2
両側の極限がどちらも 0 なので、はさみうちの原理により真ん中も 0 である。
limn→∞ (-1/n) = limn→∞ 1n = 0
▸ 0
sin, cos のように値の範囲が決まった数列は、±1/n ではさんではさみうちの原理を使う。

まとめ

よく使う極限
limn→∞ 1np = 0 (p > 0), limn→∞ rn = 0 (|r| < 1)
p > 0 なら 1/nᵖ は 0 に、|r| < 1 なら rⁿ は 0 に収束する
韓国修能 類題
極限 limn→∞ (√(n2+3n) − n) の値は?
①1
②32
③2
④3
⑤∞(発散)
▸ ② 32
1
根号のある ∞ − ∞ の形なので、共役な式を掛けて有理化する。
√(n2+3n) − n = 3n√(n2+3n) + n
2
分子と分母を n で割ると、分母は 2 に収束する。
3√(1 + 3/n) + 1 → 32
🎯 試験のポイント
①収束とは、ある番号から先のすべての項が極限値のまわりの帯の中にあるということ
②収束する数列どうしの和・差・積・商は、それぞれの極限で計算する
③振動する数列は極限がないので発散である
④範囲の決まった因数は上下からはさみ、はさみうちの原理を使う
⑤分数式は分母の最高次の項で割り、1/nᵖ → 0 を使う

最終更新

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