seegongsik
高校3年生 (17-18歳)

数III いろいろな微分法 わかりやすく

Differentiation Methods

複雑に見える関数でも、微分の道筋はいくつかに整理できます。 関数の中に別の関数が入っていれば外側を微分して内側の微分を掛ける合成関数の微分法、y を x の式に解きにくければ両辺をそのまま微分する陰関数の微分、点の位置が t で決まるなら dy/dt を dx/dt で割る媒介変数表示の微分を使います。 最初の図で x を動かすと、sin 2x に引いた赤い接線の傾きは、同じ x での青い曲線 2cos 2x の高さといつも一致します。 次の図では転がる車輪がサイクロイドを描き、その接線が常に車輪のてっぺんを通ることも確かめられます。

合成関数の微分法

1.5
🔗 内側の微分 2 が掛かる理由
①sin 2x は外側の関数 sin に内側の関数 2x を入れた合成関数である
②x が少し増えると 2x はその 2 倍増え、sin の値はその増加量に cos 2x を掛けた分だけ変わる。だから導関数は cos 2x に 2 を掛けた 2cos 2x になる
③金色の曲線は sin x を横に半分に縮めた形で、同じ高さを 2 倍の速さで上り下りする。青い曲線が ±2 まで届くのはこの 2 のためである
合成関数の微分法
{f(g(x))}' = f'(g(x)) · g'(x)
外側の関数の微分に内側の関数の微分を掛ける

陰関数の微分

円 x² + y² = r² の陰関数の微分
x² + y² = r² → 2x + 2y·y' = 0 → y' = −xy
y を x の関数とみて、両辺を x で微分する。y² を微分すると合成関数の微分法により 2y · y′ になる
🔄 陰関数の微分の手順
①y = f(x) の形に解かなくても微分できる。円のように 1 つの x に y が 2 つある曲線でも、点ごとに傾きがある
②y を含む項を微分するたびに y′ を掛ける
③両辺を微分したあと y′ について解く。円では y′ = −x/y で、これに半径の傾き y/x を掛けると −1 になり、接線が半径に垂直であることと合う

媒介変数で表された関数の微分

4
媒介変数表示の微分法
x = f(t), y = g(t) → dydx = dy/dtdx/dt = g'(t)f'(t)
x と y をそれぞれ t で微分し、dy/dt を dx/dt で割る。dx/dt ≠ 0 のところでだけ使える
🎡 サイクロイドの接線
①半径 1 の車輪が角 t だけ転がると、周上の 1 点は x = t − sin t, y = 1 − cos t に来る。図は縦と横の縮尺が同じなので、赤い点はいつも青い車輪の上にある
②dx/dt = 1 − cos t, dy/dt = sin t より、接線の傾きは sin t / (1 − cos t) である
③この直線は赤い点と車輪のてっぺん (t, 2) を結ぶ直線と同じである。スライダーをどこへ動かしても赤い接線が白い丸を通るのはこのためである
④t = 2π のように 1 − cos t = 0 となるところは点が地面に触れる尖点で、その近くでは傾きの絶対値が限りなく大きくなる

対数微分法

対数微分法
y = xx → ln y = x ln x → y'/y = ln x + 1 → y' = xx(ln x + 1)
x > 0 で両辺の自然対数をとると、指数にあった x が掛け算として下りてきて微分できる形になる。左辺の ln y を微分すると合成関数の微分法により y′/y になる
💡 対数微分法を使う場面
①底と指数の両方に変数があるとき(xˣ)。累乗の微分公式も指数関数の微分公式も、そのままでは当てはまらない
②多くの因数の積や商が入り組んでいるとき。ln をとれば積は和に、商は差に変わる
③微分したあとは両辺に y を掛けて y′ だけを残す

例題

例題 1
関数 y = (2x+1)5 を微分せよ。
1
内側を u = 2x + 1 とおくと y = u5 である。
y = u5, u = 2x + 1
2
外側の微分 5u4 に内側の微分 (2x + 1)′ = 2 を掛ける。
y′ = 5(2x+1)4 · 2 = 10(2x+1)4
▸ y′ = 10(2x+1)4
内側の微分 2 を掛け忘れると、5(2x+1)4 というよくある誤答になる。
例題 2
円 x2 + y2 = 25 上の点 (3, 4) における接線の傾きを求めよ。
1
両辺を x で微分する。y2 を微分すると 2y · y′ になる。
2x + 2y·y' = 0 ⇒ y' = -xy
2
点 (3, 4) を代入する。
y'|(3,4) = -34
▸ -34
(3, 4) までの半径の傾きは 4/3 で、接線の傾き −3/4 と掛けると −1 になる。接線は半径に垂直であるという事実からも同じ答えが出る。

まとめ

3 つの微分法
連鎖:f'·g' 陰関数:両辺微分→y' 整理 媒介:g'(t)f'(t)
合成関数の微分法、陰関数の微分、媒介変数表示の微分は、どれも小さな変化量を掛けたり割ったりすることでつながっている
評価院 模試 類題
媒介変数表示 x = t2 + 1, y = t3 − t の曲線で、t = 2 のときの dydx は?
①94
②52
③114
④3
⑤134
▸ ③ 114
1
x と y をそれぞれ t で微分すると dx/dt = 2t, dy/dt = 3t2 − 1 である。
dydx = 3t2 - 12t
2
t = 2 を代入すると、分子は 11、分母は 4 である。
3(2)2 - 12(2) = 114
🎯 試験のポイント
①合成関数の微分法が最もよく出題され、内側の微分の掛け忘れが多い
②陰関数の微分では、y を含む項ごとに y′ を掛ける
③媒介変数表示では dy/dx = (dy/dt)/(dx/dt) で、dx/dt = 0 となる点は別に調べる
④xˣ の形は両辺の対数をとってから微分する
⑤合成関数の微分法と陰関数の微分を組み合わせる問題がよく出る

最終更新

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