わかりやすく レースコンディション とは
二人が同じ瞬間に同じものを直すと、結果が狂うことがあります。答えは、一人ずつ順番に直すことです。
二人が同じマスを直すと
壁に、数字が書かれたメモが一枚貼ってあります。いまは10です。二人がそれぞれ、ここに1を足そうとしています。
一人が10を見て、頭の中で11を作り、メモに11と書きます。もう一人も同じようにします。ところが二人がほとんど同じ瞬間に始めると、どちらも最初の10を見て、どちらも11と書いてしまいます。
1を二回足したのだから12になるはずなのに、結果は11です。一回分が消えてしまいました。同じものを同じ瞬間に直したせいで起きた事故です。
再生回数や口座の残高のように、何人もが一緒に直す数字でこの事故が起きると、一回分の変化が音もなく消えてしまいます。
同じものを同じ瞬間に直すと、結果が狂うことがあります。
同じ動作、違う結果
まったく同じ二人が同じように1ずつ足しますが、今度はタイミングだけを変えてみましょう。
順番にやると、一人が10を見て11と書いて終えたあと、もう一人がその11を見て12と書きます。結果は12で、正解です。
重ねてやると、一人が10を読んでまだ書く前に、もう一人も10を読んでしまいます。二人とも11と書いて、結果は11で、間違いです。
動作は文字どおりまったく同じでした。いつ割りこんだかというタイミング一つが、正解と間違いを分けたのです。
だからこういう問題は、十回に九回は何ともないのに、たまに一回だけ間違うので、見つけるのがとりわけ厄介です。
同じ足し算でも、順番にやれば正解、重なれば間違いになります。
結果を分けたのは動作ではなく、いつ割りこんだかというタイミングです。
自分で重ねてみる
二人の働き手が、同じ値にそれぞれ1を足します。二人がどれくらい重なって始めるかを、自分で調整してみましょう。
十分に離せば、一人が全部終えてからもう一人が始めるので、結果は正解です。近づけると、一人が書く前にもう一人が読んでしまい、一回分が消えます。
スライダーを動かして、どこから結果が狂い始めるかを探してみましょう。同じ二つの動作なのに、重なった瞬間に結果が崩れます。
ほんの少し重なっただけでも一回分が消えることがあるので、タイミングが重ならないように祈るのは、本当の解決策ではありません。
重なり具合を変えると、どこから結果が狂い始めるかがわかります。
二人を離せば結果は正しく、重なるほど狂う危険が大きくなります。
一人ずつ順番にすれば
では、どうやって防げばよいでしょうか。答えは単純です。同じものを直しているあいだは、一人だけが触れるようにするのです。
一人が読んで、直して、書いているあいだ、もう一人は待ちます。そのひとまとまりが終わってから、次の人が始めます。一人用のトイレに並ぶように、中に人がいればドアに鍵がかかり、出てきてから次の人が入ります。
こうすれば重なることがないので、結果はいつも正しくなります。そのかわり待ち時間が生まれます。安全のために、少しのあいだ並ぶことを受け入れるのです。
大事なのは、読む・直す・書くの三つの動作をひとまとめにして守ることです。書く瞬間だけをふさいで読むのを開けておくと、すきまがまたできてしまいます。
同じものを直しているあいだは一人だけ、ほかは並んで待ちます。
同じものを一人ずつ順番に直すようにすれば、重なりがなくなって結果が安全になります。
一枚にまとめる
覚えておくことは三つだけです。
一つ目、同じものを同じ瞬間に直すと事故が起きます。二人が同時に足すと一回分が消えるように、結果が狂うことがあります。
二つ目、問題は動作ではなくタイミングです。同じ仕事でも、順番にやれば正解、重なれば間違いになります。三つ目、一人ずつ順番にすれば安全です。同じものを直すあいだは一人だけが触れ、ほかは並んで待てば、結果はいつも正しくなります。
何かを何人もで一緒に使いながら、ことが同時に起きるとき、順番はひとりでには守られません。順番は私たちが決めてあげなければならないのです。
同時+共有は事故、問題はタイミング、一人ずつなら安全。