わかりやすく インターネット どうやって 動く
アドレスバーにアドレスを一行入れてEnterキーを押すと、ページがすぐに出てきます。その短い時間に、この領域で学んだことが順番に、まとめて起きています。名前から住所を探し、確かな接続を結び、その接続に鍵をかけてから、ページをやり取りするのです。目に見えないその流れを、最初から最後までたどってみましょう。
アドレスバーに入力する
旅が始まるのはアドレスバーです。行きたいサイトの名前を一行入れてEnterキーを押すと、その瞬間に長い旅が始まります。
私たちにはほんの一瞬ですが、その中ではいくつもの約束が次々に自分の仕事をしています。この領域で一つずつ学んだ、まさにその約束たちです。では、その旅を最初から一段階ずつたどってみましょう。
アドレスバーに名前を一文字ずつ押して入れてみましょう。入れ終わると旅が始まります。
名前は入れましたが、コンピューターはまだどこへ行けばよいかわかりません。名前は人が覚えやすいように付けたもので、コンピューターが道を探すには数字でできた住所が必要だからです。
そこでいちばん初めにする仕事は、この名前が指す本当の数字の住所を調べることです。この仕事を受け持つ約束には、もう前に出会いました。DNSです。
DNSが名前を住所に変える
最初の約束はDNSです。前に学んだように、DNSは大きな電話帳のように、名前を言うと数字の住所を教えてくれます。ブラウザーはまず、最近受け取った答えが手元にあるかを確かめ、なければ名前の問い合わせを受け持つサーバーに尋ねます。
すると、コンピューターが使う本当の住所がはっきり返ってきます。これでやっと、どこへ行けばよいかがわかりました。この住所が、旅全体の出発点です。
「DNSに尋ねる」を押してみましょう。入れた名前が数字の住所(IP)に変わって返ってきます。前に学んだDNSそのままです。
名前が数字の住所に変わりました。でも、住所がわかったからといって、すぐに届くわけではありません。その住所までの道は、数えきれない分かれ道につながっています。
送るデータはパケットという小さなかけらに分かれ、家のルーターを通ってから、ルーターからルーターへと道を渡っていきます。このとき家のルーターは、NATで家の中の住所をグローバルアドレスに替えて送り出します。パケットも道探しもNATも、すべて前に学んだ話です。いよいよ相手のサーバーと本当の接続を結ぶ番です。
TCPでつなぎ、HTTPSで鍵をかける
住所がわかったので、その住所のサーバーと接続を結びます。この接続を確かなものにするのがTCPです。最初に三回あいさつをやり取りしておたがいの準備ができているかを確かめ、そのあとは欠けたかけらを送り直してもらい、入れかわった順番を直して、すべてを順番どおりに届けます。
接続がしっかりしたら、その上に鍵をかけます。その鍵がHTTPSです。証明書で相手が本物かを確かめ、いっしょに使う鍵を決めて、行き来する内容に鍵をかけます。
「接続を結ぶ(TCP)」を押し、続けて「鍵をかける(HTTPS)」を押しましょう。両方終わると安全な通り道が開きます。前に学んだTCPとHTTPSという二つの約束が、順に働く様子です。
接続が結ばれ、鍵もかかりました。しっかりしていて鍵もかかった、信頼できる通り道が開いたのです。
けれども、私たちが本当にほしいのは接続そのものではなく、その先にあるページです。この通り道の上でページをやり取りさせてくれる、最後の約束が残っています。
流れ全体を一目で見る
最後の約束はHTTPです。安全な通り道の上で、ブラウザーが「このページをください」とリクエストを送ると、サーバーが「どうぞ」とページを送ってくれます。ブラウザーは、ページに必要な画像や見た目のファイルも、同じ通り道でさらにリクエストします。
こうしたかけらがすべてそろって画面に描かれると、ようやく旅が終わります。では、アドレスバーからページまでの流れを一か所に集めてみましょう。下の段階から一つずつ明かりをつければよいのです。
下から段階を順に押して、明かりをつけましょう。アドレスバー → DNS → IPアドレス → TCP → HTTPS → HTTP。すべてつくと、ページが届きます。
一段ずつ明かりがつき、いちばん上でページが届きました。アドレスバー、DNS、住所、接続、鍵、ページのうち、どれか一つでも欠ければ旅は止まります。
それぞれの約束は、下の約束が自分の仕事をしてくれると信じて、自分の仕事だけを正確にこなします。HTTPはTCPがかけらをどう運ぶかを知らなくてよく、TCPはパケットがどの道を通るかを知らなくてかまいません。このように層を積み重ねた姿が、前に学んだ階層です。
まとめ
一言でまとめるとこうです。アドレスバーにアドレスを入れると、DNSが名前から数字の住所を探し、パケットが家のルーターやほかのルーターを通ってその住所へ向かいます。
TCPがすべてを順番どおりに届け、HTTPSが通り道に鍵をかけ、その上でHTTPがページをやり取りします。パケット、住所、道、階層、確かな配達、安全が、すべてこの一つの流れに入っています。これがインターネットの動き方です。
この領域で学んだ要点を順に押して振り返りましょう。(パケット → 住所 → 道 → 階層 → 信頼 → ウェブ → 安全)
ここまでよくついてきました。これからはアドレスを入れるとき、その後ろで何が起きているのかが思い浮かぶでしょう。名前が住所になり、パケットが道を渡り、約束たちが順に手をつなぎます。
インターネットは魔法ではなく、小さな約束が集まっていっしょに動く、巨大な郵便の仕組みです。ネットワークの領域はここで終わります。次のデータの領域では、こうして行き来するデータを、コンピューターがどうしまい、整理し、すばやく探し出すのかを見ていきます。